2058冊目はこの本。
吉田則昭『緒方竹虎とCIA アメリカ公文書が語る保守政治家の実像』(平凡社新書、2012年)
タイトルにひかれて読んだけど、CIAが当時の保守系政治家・緒方竹虎にどう接触していたかという話は、最後の方に少し出てくる程度。その意味では、タイトルと本の内容にかなりかけ離れたところがある感じはした。
ただ、戦前の朝日新聞の敏腕記者だった緒方が、戦時体制下で情報局総裁になり、敗戦後は一時期公職追放にあったあと、再び政界に復帰して自民党の幹部になるまでのプロセスは、ていねいに描かれている。
政界及び新聞界の戦前・戦後の連続性と保守政治のあり方を考える上では、やはり重要な一冊だと思う。
緒方竹虎とCIA アメリカ公文書が語る保守政治家の実像 (平凡社新書)
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