大阪市の公金不正支出をチェックする市民グループ「見張り番」のブログhttp://mihari.exblog.jp/
読売新聞のネット配信記事(今日の社説・大阪同和行政、不正の構造を根本から見直せ)http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20060513ig91.htm
この読売新聞の社説、私は従来の大阪市における「同和行政」に対するこだわりだけしか書いていないというその一点を除いて、基本的には「比較的まとも」な意見を書いていると思っています。この一点を除いては、私は読売新聞の社説にかなり近い意見も持っています。
しかし、その一点の違いというのは、かなり大きいし、重要な問題です。というのも、別にいわゆる「」行政だけが、読売新聞が「根本から見直せ」という、大阪市の「不正の構造」を抱えているわけではない、と私などは考えるからです。
例えばこの間、大阪市の行政当局における公金の不正支出の問題とか、財政上の諸問題について、住民の立場からくりかえし監査請求等できる手段でその改善を訴えてきた市民グループ「見張り番」は、他にも次のようなことで、大阪市の財政のあり方の問題を訴えています。
下記にあげたのは今年1月から今までに「見張り番」のブログに出ていたもので、いわゆる「」行政関連以外の大阪市の行政や市議会のあり方などに関するものばかりです。でも、こういった問題に今回の読売新聞の社説は一切触れず、あたかも従来の「」行政だけが「不正の構造」を持っているかのように書かれていますよね。そこに、私はものすごく、ひっかかりを覚えるんですよ。
- 中央卸売市場の産廃処理業者の会計に関する問題。
- 大阪市のオリンピック招致に関する市職員の視察等の経費に関する問題。
- 大阪南港WTC、ATC関連の市の保有情報非公開に対する抗議。
- 市会議員の永年勤続表彰(宝石入りバッチの贈呈)に対する抗議。
このように、大阪市の行政当局や市議会のあり方には、特に財政面で、特にいわゆる「」行政に限定しなくても、たくさんの問題が市民側から指摘されています。
そして、この「見張り番」が指摘してきた大阪市の行政や市議会の諸問題のうち、いくつかは、読売新聞だって、他の新聞だって書いてきたのではないでしょうか。
だとしたら、読売新聞が市の行財政や市議会の「不正の構造」というときには、単にいわゆる「同和行政」だけをやり玉にするのではなく、こういったほかの問題も視野に入れて問題にするのでなければ、私としてはきわめて「恣意的な記事の作り方ではないか?」と思ってしまいます。
そういった意味では、この「見張り番」に代表されるような市政をチェックする民間グループの活動のほうが、マスコミなんかよりも「先を行っている」のではないか、とすら思えてきます。少なくとも今回のブログ・ネット配信記事を比べる限り、「見張り番」の活動の方が、読売新聞の社説よりも「公平」に、どの立場に対しても、公金の不正支出の問題などを的確に指摘しているように見えます。
私が「たった一点の違いだけど、この違いはかなり大きいし、重要」と、この日記の冒頭で書いたのは、そういう理由です。
<追記> 2006年5月23日(火)
この日記帳ブログを書いたあと、次のサイト(ブログ?)で、私の5月16日づけ日記帳ブログの文中にある言葉が引用されています。また、私がこの日記帳ブログで、他の日に取り上げた「飛鳥会事件」のことも、次のサイトで紹介され、「これこそ公正・中立の立場」と高く評価してくださっています。
しかしながら、私が自分の5月22日・23日付けの日記帳ブログで書いているとおり、下記サイトでの高い評価への感謝の思いと、このサイト運営者がネット上で大阪市の問題に対していろいろ取り組むことに敬意を表しつつも、どうも私とは基本的なスタンスがちがうように感じていますし、そこには「誤解」もあるように思います。だから、上記サイトからこの日の投稿分にアクセスされた方は、ぜひ私の5月22日・23日付けの文章も読んでいただければ幸いです。お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。