先日、甲府市の観光開発課から電話で、再来年の大河ドラマに「龍馬伝」が放映されるので、それに合わせて「甲府市観光ガイド甲府遊歩」(甲府市の観光ガイドパンフレット)に清運寺を坂本龍馬ゆかりの地として掲載させてほしいとの依頼がありました。
もちろん、承諾しました。
もっとも、以前からこの「甲府遊歩」パンフレットには太宰治ゆかりの地として、清運寺を含めたコース案内が掲載されていましたから、今度はどんなふうに紹介するのだろうと思っていました。
そして、送られてきた新しい「甲府遊歩」を見ると、今まで太宰治ゆかりの地というタイトルが”太宰治・坂本龍馬ゆかりの地”と変更され、清運寺の文字の下に括弧して(坂本龍馬のいいなずけ千葉さな子の墓)という文が付け加えられていました。
新しく坂本龍馬ゆかりの地コースが設定されたわけではなく、今まで通りの太宰治ゆかりの地コースの中に坂本龍馬ゆかりの地が含まれることになったのです。
コースは、甲府駅北口を起点に→太宰治の妻石原家実家跡→太宰治下宿寿館跡→清運寺(千葉さな子の墓)→太宰ゆかりの銭湯喜久の湯→太宰ゆかりの豆腐屋跡→太宰治新居跡→御崎神社です。
先日も、東京から女性4人組の方が、この「甲府遊歩」(古いバージョン)を手に、駅から太宰治のコースを辿って清運寺まで歩いてやってきました。
そして、その方たちに太宰治下宿跡の寿館の場所を尋ねられました。
聞くところによると、甲府駅から地図を見ながら来たけれども、清運寺まで来る途中の太宰治の妻だった石原美智子さんの実家跡の場所もよくわからなかったそうです。
理由は簡単、その場所に何の表示もないからです。
清運寺や御崎神社、喜久の湯は現存していますし、太宰治新居跡には碑が建っているのでわかりますが、寿館跡(現在個人の住宅)にも豆腐屋跡(現在駐車場)にも何の表示もありません。
コース地図自体簡略化されたもので、しかも、、現地にはなんの目印もない状態では、散策をされる方がわからないものも無理はありません。
観光資源として活用したいのなら、もう少し考える必要がありますね。
そういう清運寺でも、千葉さな子さんの墓への案内板などは設置していませんが。
というのも、この千葉さな子さんの墓は小田切家(自由民権運動をしていた小田切謙明氏の墓所)という個人の墓所の中にあるので、あまり観光化することはできないのです。
おそらく寿館跡、豆腐屋跡なども個人の所有なので、なかなか案内板などを設置できないという事情があるのかも知れません。
この「甲府遊歩」は甲府駅ビル、みどりの窓口隣にある甲府市観光案内所においてあります。
興味のある方はそちらで入手してください。