<今朝、また新しい蓮の花が咲きました。>
お盆のこの時期は、あちこちでよくお坊さんを見かけます。
一年中で一番お坊さんが移動するのかこの時期です。
昨日に続き、今日も棚経にでかけました。
いろいろなお宅にお伺いするのですが、そこで予想だにしない事態に遭遇することも時々あります。
たとえば、先月行われた清正公吉祥祈願会でご祈願した木札をどうしたらいいかというご質問をいただきました。
とっさに、古くなったお札の処理についてのご質問かと思い、「お寺でお焚きあげしますからいつでもお持ちください」とお答えしたところ、そうではなくて、どこに置いたらいいかというご質問でした。
それなら、お仏壇の中に置かれたらどうですかとお答えしたのですが、家の中のどこに置いたらいいかなどという質問は予想外でした。
こういうことがわからないのかと改めて認識の違いに驚かされます。
また、16日の灯篭流しに使う灯篭をお渡ししたところ、そのお宅で、戒名を書くところに家族皆つつがなく暮らせますようにといったようなお願い事が書かれていました。
灯篭をお渡しする時に、これはご先祖様をお送りするためのものであることと○○家というご自分お宅の苗字を書くことと、そのお宅は新盆でしたので、新盆を迎えられた仏様の戒名を書いてくださいと御説明をしたはずなのですが・・・・
全く想定外のことでびっくりしました。七夕か何かと混同してしまったようです。
孫もいるような年配の方でしたが、やはりこういうことに不慣れのようです。
お寺にいると、昔からのしきたり、風習をとだえることなく引き継いでいますが、一般のお宅ではそうはいかないようです。
昔からのしきたりを親や祖父母などから教えられなかった方、あるいは今まで主になってご先祖様の供養をされて来なかった方は、しきたりを学習する機会がなかったのでしょう。
10年ほど前にはそういうことはなかったのですが、現在、50代~70代にかけてそういう方が増えてきているようです。
このように予想外、想定外のことに遭遇することの多いのもお盆の特徴です。
いかにお寺の認識と一般の方の認識が違うかを実感させられる出来事です。