プロ野球のピッチャーはマウンドに立って投げてなんぼの世界。
だから投球のことしか頭にはなく、打席が自分に回ってきてもただ立っ
ているだけで3球見逃しの3振のピッチャーが意外に多い。
そんなピッチャーの中にも、ホームランの夢を持つものがいた。
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昨日プロ野球巨人対阪神戦がナイター中継された。
今年の巨人はめっぽう強く、勝率7割を越す破竹の勢いが続く。それを
追うのが現在貯金3個の阪神タイガース。
序盤に巨人が2点リードしたので、今日も巨人の勝ちかと落胆した。
4回表ランナー一塁に置いて阪神ピッチャー能美が、今期初安打となる
ヒットを打ちこれを気にピッチングは、冴え渡ってきた。
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5回裏、巨人1の俊足松本がヒットで一塁ランナーとなり次の打者は
当然バンドで塁をすすめる策に出る。
一塁寄りに転がったバンドを能美が拾いに行き、一塁ホースアウトと思
ったが能美は2塁に投げた。だれが見ても、松本の俊足では間に合わな
いと思ったが間一髪でアウトになり、まさに神がかりだった。
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このプレーに益々乗った能美が6回表バッターで登場した。
能美はピッチングの練習の時は、バットを振ることも忘れなかった。
「野球人生、プロ一度でいいからホームランを打ちたい」と心の片隅
に淡い夢を持っていたからだ。
ピッチャーの投げた球を能美は思いっきり引っ張った。打球はぐんぐん
伸び弾丸ライナーとなり、ライトスタンドに一直線に飛び込んだ。
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どんな夢でも、持つものだけがその可能性を引き寄せることが出来る。
昨日の完投勝利を、能美は生涯忘れることはないだろう。
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