海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

GODOX V850の電池問題 その2

2014-07-10 | 使える中国製カメラ機材

 

GODOX V850のバッテリー問題の問い合わせメールが日本の友人からたくさん来ているので、ここでお知らせしておきます。今まで販売されたV850に入っているバッテリー全部が不良品ではなく、一部のロットに不良品(電子パーツ)が混ざっていたという事です。私もこのストロボを使って半年になるが、私のバッテリーは今も元気に働いてくれているし、まったく問題ないという人もたくさんいる。

メーカーに聞くと現在製造しているロットは改良品で、すでに出荷が始まっているようだが、各国のショップに届くのはおそらく時間がかかると思われる。それと、ニッケル水素バッテリーも併売する件だが、これはやはり数ヶ月後との事。日本にお住まいの方で海外のショップでストロボを買った人は、そのネットショップに問い合わせするしかないが、おそらく私の予想ではそこまで対応してくれないと思う。

☆ 余談だが、リチウムイオン電池の製造国はアジアに集中しているようで中国もその国の一つだ。他国は知らないが、中国で製造販売しているリチウムイオン電池(ビデオカメラ用電池)にはランクが3つある。この中でもAランクの物はこちらでも値段がそれなりに高いが、Cランクの物はびっくりするほど安い物が出回っている。でも、これは寿命が短かったり充電しない不良品もあるので買う場合は注意した方が良い。

わかりやすい例をあげると、LEDライトに付属して販売しているFP-F750(ソニーのビデオ用電池)は、Cランクだと思って間違いない。良心的な会社でもBランクまでで、Aランクは絶対に同封していない。バッテリーのランク説明は以下。

Aランク オリジナルとほとんど同等なので安心して使えるが、値段が他と比べると高い。

Bランク Cランクよりはマシだが、それならAランクを買った方が安心する値段。

Cランク オマケと思った方がよい。たまに良いのに当たるとBランクくらいの仕事をしてくれる場合が稀にある。

Aランクの値段は、Cランクの2倍くらいだと思ってよいが、中国で買うとそれでも安い。値段は店とブランドによって違うのであえて書かない。

☆リチウム電池を飛行機で運ぶ場合の注意。

ストロボやカメラにセットされたリチウムイオン電池は機内持ち込みでは問題はないが、予備バッテリーに関しては一人の持ち込み個数が決められている場合が多い。(中国の場合、時期と空港と係官によって違う)ロケスタッフが多い場合は、それぞれに分散して持ち込むしか方法は無い。現地でレンタルする場合は、信頼できる機材屋で借りるのが一番なのだが、管理がいいかげんなのであまり当てにならない。

☆リチウムイオン電池を充電する場合、充電したまま外出するのはやめましょう。安い充電器の中には過充電防止機能が付いてない物も多いのでとても危険。また、中国は電圧の急激な変化(下は約180Vから上は約280V)が起きる場合があり、テレビなどの家電の爆発はこれが原因。

安い物にはそれなりの理由が必ずある事を認識すべきだ。また、信頼できるネットショップで買えばトラブルは少ないが、商品知識がまったく無いショップが多いので注意した方がよい。

最後に、中国本土で商品を買った場合は必ず領収書(発票ふぁーぴょう)をもらう事が大事なのだが、これをもらうと値段が税金分上がってしまう店がけっこう多い(個人商店)。でも、これが無いと不良品の返品交換は難しくなる。それと、商品のパッケージを捨てない事が大事。

中国の領収書は、クジが付いているのでスクラッチを削ると当たった金額が出てくる。私は最高20元(320円)だが、最高は5000元なので運を試す意味でもなるべく領収書をもらった方がよい。もしかしたら往復の航空運賃くらいでるかもよ。

 関連記事 GODOX V850の電池問題

 それと、これもついでに追記 中国ロケでの注意

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

時代と共に変化しなければ

2014-07-10 | 遠い記憶 現代のレンズ

 

前世紀末の話だが、東京帝釈天にある寅次郎の映画の舞台となった団子屋の女将を取材した事があり、店を長く続けてこれた秘訣は何ですか?と聞いた時、彼女が言った言葉は今でも覚えている。戦前売っていたこの店の団子は塩味ベースでそれが東京では粋とされて来た時代があったが、戦後砂糖に飢えた人達からのリクエストで甘い団子に変えたそうだ。でも、昔ながらの客も大事にしたいので、昔の味の団子も併売している。彼女曰く「時代と共に味も変化して行かないと店を長く続ける事は出来ないのよ」と言っていた。つまり守るべき物は守りながら時代と共に少しずつ進化するという事ね。

聞けば誰でも納得する事だが、色々な日常を日本で見ていると(特に日本の地方)は、未だに時間が止まっているのでは無いかと思うような所が結構ある。つまり石橋を叩いても渡らない人達。かたや、私が今住んでいる中国は、石橋を叩く前に我先に渡ろうとする人達があまりにも多過ぎるので、古い伝統や大事な物を置き忘れている場合がとても多い。そして、そういう人達の第一目標は自分の会社を長く続ける事ではなく金がすべて。なので、プロが育たずすべてが中途半端。

国が小さくて人口が減少しつつ高齢化社会を迎える日本と、国が大き過ぎて人口が多過ぎるなか高齢化社会を迎える中国。10年後両国がどのようになっているのか私には想像出来ない。

X-T1 XF35mm f1.4

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする