本日の議会に、「定額給付金・子育て応援特別手当」支給に必要な
組織・資金を手当てするための補正予算が提出され、
賛成多数で可決されました。
もちろん、「国会で可決されれば。」という前提付きではありますが。
これによって、
西宮市でも、「定額給付金・子育て応援特別手当」が支給されることが
決定しました。
ところで西宮市議会は、昨年の12月議会で
『「定額給付金」の撤回を求める意見書』
を賛成多数で可決し、国に提出しています。
以下、全文。
「定額給付金」の撤回を求める意見書
政府は10月30日に追加経済対策を発表した。その事業規模は、融資枠を含めれば総額27兆円にものぼる。この追加経済対策の「目玉」とされているのが、2兆円規模の「定額給付金」である。
この「定額給付金」については、当初、「全所帯について実施する」としていたが、所得制限をめぐり、方針が二転三転し、最終的には窓口となる市区町村に所得制限や支給方法を丸投げするなど、極めて無責任な対応となっている。景気対策としても、内閣府試算では、GDP押し上げ効果は、わずか0.1%で、3年後の消費税引き上げを言及してい ることからも、経済効果をのぞむことはできない。
この間の世論調査では、「定額給付金」について「評価しない」58.1%(共同通信社)、「必要な政策だとは思わない」63%(「朝日」)、景気対策に役立つかとの質問に「思う」19.8%に対して「思わない」74.4%(NNN世論調査)となっており、マスメディアも「支離滅裂な施策はやめよ」(「毎日」 11月12日付社説)と厳しく批 判している。
よって、国におかれては、「定額給付金」は撤回し、効果的な経済対策をとられるよう強く求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
で、この一連の動きに対して、私も含めて、私が所属する会派は、
○「撤回するべきだ!」という意見書に賛成。
○支給に関連する補正予算に賛成。(=支給に賛成)
という行動を取りました。
この動きに対して、ひょっとすると、「一貫性ないんちゃうの?」
という意見も、あろうことかと思いますので、一応、説明をば。
2兆円といえば、消費税1%に相当する、膨大な資金です。
この膨大な資金を、多くの経済学者が、
「投入する資金と比較すると効果は限定的と思われる。
(=あまり、大きな効果は期待できない。)」
と指摘するような手法で、投入すること。
しかも、将来の消費税率アップとセットのような扱いで行うことに対しては、
今でも、強い疑問を感じています。
なので、当初の意見書には、
『定額給付金という手法ではなく、
より「効果的な経済対策をとられる」よう、求める』
という趣旨で賛成することにしたのです。
一方で、国レベルで実際に支給が決定した場合に、
「西宮市だけは支給に反対!」
という立場を取るなら、
『「定額支給金&子育て応援特別手当を受け取る権利」
という個人の財産権を侵害する』
という問題が起こります。
繰り返しになりますが。
『より「効果的な経済対策をとられる」よう、求める』というのが、
私たちが、「定額給付金をやめるべき!」という意見書に賛成した
理由であり、意見書の趣旨も当然、それに則ったものになっています。
が現実に、支給が実現される可能性が極めて高いことを踏まえますと。
ま、せいぜい、当初の趣旨に則るよう、
きちんと受け取って、パーッと使って、日本経済に貢献しますかいなと。
単純に、近隣市も含めて、日本全国の方々が
定額給付金&子育て応援特別手当を受け取っている中で、
「西宮市民だけが、これを受け取ることができなくなる!」
なんていう事態も、現実的ではないと思うのです。
多くの方が思っているのは、
「使い方について、もっときっちりと考えて、
大きな費用対効果が期待できるものにしてほしい。」
ということであって、
「他の全ての市町村にお住まいの方がもらえる中、自分達だけは・・・」
というようなことではないでしょうし。
この件については、
「西宮に住んでたら、定額給付金もらえへんの?」
てな感じの質問を受けることもあったので、一応、ご報告までに、
ということで。
それでは失礼致します。