生まれました子メダカ×2匹。
なんかラッシュっぽいので、今日帰ったらさらに増えてくれてるかも。
楽しみ楽しみ。
と、そんな話はさておき本題へ。
本日の総務常任委員会で「西宮市公共施設保全積立基金条例を制定する」という内容の議案が審議されたのですが、なかなか珍しくもあれば、意義深くも感じる展開だったので、ご報告など。
提案された条例案の主な内容は、
---------------------------------
●今後、修繕や改築が必要となる公共施設が大量に存在する
●これら施設の修繕や改築を計画的に進めていくべき
●これに必要な費用は多額に上る上、年度ごとに必要な費用が大きく異なる可能性がある
↓
よって予め、必要な資金を確保するための基金を設立する
⇒基金の積立額は、試算結果を基に毎年6億円以上とする
⇒↑毎年6億円以上を積み立てる↑ことを規則で定める
※規則は市の判断により内容を決定・変更することができる
---------------------------------
というものです。
これ、我々が従前から主張していた内容ですし、こうした条例が提案されてくること自体、非常に意義深いことだと感じています。
で、この提案に対して政新会さんから修正提案が提出されました。
修正案が主張している内容は
---------------------------------
●毎年6億円以上を積み立てることを規則ではなく条例で定めるべき
※規則は市のみの判断で内容を決定・変更できますが、
条例を変更するためには、議会での議決が必要となります
●加えて(若干、大雑把な説明で、すいませんなのですが)
「決算剰余金(ザックリ言うと黒字)の20%が6億円を上回る場合、
6億円ではなく、決算剰余金の20%を積み立てるべき」
---------------------------------
というもの。
提出者側の意図は
「変更が容易な規則ではなく、条例に積立額を書き込むことによって公共施設保全のための原資確保に強い意思を示すため」とのことでした。
この修正案、意図には共感できるのですよ。
現実問題として、西宮市の公共施設保全のための取組は、あまり前に進んでいません。
そのための費用が今後、莫大なものになることも確実です。
それに必要なお金を、できるだけ多く、事前にしっかり積み立てていくべきだ!という主張には、少なからず共感できるのです。
一方で、この修正案には大きな問題があると思っています。
基金は他にも数多く存在しますが、その設立根拠となっている条例に、積み立てるべき
●具体的な金額
●決算剰余金の何%
といった数字が示されている事例はありません。
例えば、今回の条例が対象としているのはハコモノ施設ですが、これとは別に道路・橋梁等、いわゆるインフラを対象とする「公共土木施設維持補修基金」という基金があります。
が、この公共基金には、上に示したような具体的な積立額等は盛り込まれていません。
「今後、多額の費用が必要となると思われるし、計画的な対応が必要!」という意味では、二つの条例の性質は、とても似通っています。
である以上、「今回の基金条例に、そういった内容を盛り込むのであれば、インフラ関係の基金条例にも、同じ要素を盛り込むべき!」という話では?と思うのです。
ところが「なら、インフラ基金にも具体的な内容を!」という話をすると、さらに別の問題が起きてきます。
上にも書いた通り、基金は他にも多数存在します。
ハコモノ基金条例とインフラ基金条例(という言い方はなんですが)に具体的な積立額等を盛り込むのであれば「他の基金も、それぞれ具体的な積立額等を盛り込むべき!」という話になるでしょう。
で、そういうことをやっていると予算の硬直化が進みますし、下手したら、予算のぶんどり合戦的なことにもなりかねません。
こういうことを防ぐために「趣旨を共有する条例において、特定の条例だけに突出した条件付けをするのは好ましくない」という感覚は、行政関係者であれば、広く共有していることでもあるわけで。
と、そんなこんなを考えて、本日の委員会では
●政新会さん提出の修正案には反対
●市が提出した当初の案に賛成
という態度を表明してきました。
最終的な結果が示されるのは、も少し先の本会議になります。
なので今の段階で、この条例の行方がどうなるかは分かりませんが。
ただね、これ、とてもよい展開だと思うのですよ。
大前提として
---------------------------------
●今後、修繕や改築が必要となる公共施設が大量に存在する
●これら施設の修繕や改築を計画的に進めていくべき
●これに必要な費用は多額に上る上、年度ごとに必要な費用が大きく異なる可能性がある
⇒だから基金が必要!
---------------------------------
という共通認識があって、こういう議論ができるのは、とてもよいことなわけで。
こういう議論が展開されていること自体、新市長誕生の影響もあり、議会がいろんな意味で活性化している、なによりの証拠だと思っています。
多くの議員が、より真剣な立場でそれぞれの課題や議案について真剣に考え、是々非々の立場で態度を表明するというのは素晴らしいことだと思うのですよ。
それこそ市政の改善・市民サービスの向上につながっていく話ですから。
と、いろんなことを考えさせられる今日の展開でした。
それでは、今日のブログは、このへんで。