先日の建設常任委員会で、さくらやまなみバスについての報告がありました。
ちなみに「さくらやまなみバスは、鉄道駅のない山口地域と南部市街地を直接連絡する唯一の公共交通機関として、市が事業主体となって平成21年4月1日より本格運行を開始した。当初は年間20万人あまりの利用にとどまっていたが、利用促進活動や系統・便数等の改善を重ねてきた結果、現在は年間40万人以上の利用があり、貴重な市民の足として定着している」状況にあります。
なお当該バスは「市が事業主体(計画・運営)であり、阪急バスに運行委託を行い、運行損失分のうち国の補助を控除した額を阪急バスに助成して」います。
(「 」内は市作成資料より引用。)
今回、報告された内容をザックリまとめると、
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●バス業界全体として、運転士の不足・高齢化が深刻な課題となっている
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●運行を受託している阪急バスとしては、待遇の改善によって運転士を確保する必要がある
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●これによって、さくらやまなみバスの運行に必要な費用が増大し、赤字額も拡大する
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●もともと、さくらやまなみバスは赤字分を市が助成することを前提としている
⇒人件費の増額によって、これまで年間4000万円程度だった市の助成金が、年間7500万円ほどに膨れあがる
【ご参照】
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●こうした状況を受けて、
⇒西宮市都市交通会議への意見聴取を行う
⇒さくらやまなみバス利用促進協議会・山口地域コミュニティ交通検討委員会と協議する
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との内容です。
う~ん、かなり厳しい状況ですね。。。
バスを運転するためには大型2種免許が必要ですが、
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●高齢化に伴い、大型2種免許保持者の絶対数が減少傾向にある
●路線バスの運転手は、大型2種免許を必要とする他の職種(例えば長距離ドライバーなど)に比べて、人気が低い
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という極めて構造的な問題があり、運転手の絶対数自体が不足傾向にある...という話はよく聞きます。
こういうことを考えるにつけ、さくらやまなみバスに限らず、公共交通網全体のあり方を考える必要があるんやろうなあ...と、しみじみ。
実際、路線の維持自体が難しくなってきている地域も多々存在すると聞いています。
劇的な技術革新でもない限り、今後、「運転手さんが不足しているので、路線を廃止せざるを得ません...」という話が出てくる可能性は充分あるんでしょうね...
つくづく厳しいなあ。。。
ちなみに、現状のさくらやまなみバスは、平日かつ南北間の通学・通勤需要が多く、交通インフラとしての機能を一定果たしているものと思われます。
西宮市都市交通会議でも、そうした意義を認めることを前提とした議論がなされることになろうかと。
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【ご参照】
こういう話は、明確な解決策が見当たらないだけに、本当に悩ましいですね。
一方で、こういう問題ともしっかり向き合っていかねばならないのだと、しみじみ感じています。
モヤモヤした話ですみません。
というわけで今日のブログは、これにて失礼いたします。