西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

指摘はするが、協力もする。会派・ぜんしんは、これからも行動していきます!

2021-03-24 18:58:51 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

昨日で3月議会が終了。
その最終日に、私が所属する会派・ぜんしんにとって重要な出来事があったので、今日は、そのご報告です。

私も含めて、我が会派が
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●市税・国民健康保険料・保育所保育料・学校給食費等の未収金(=支払う義務があるのに、支払われていないお金)が多額に上ることから、長年、強い問題意識を持って取り組んできたこと
→結果、大きな進展があったこと
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は既報の通り。
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【ご参照】
約15年越しでの納得のゴール!今後の滞納対策に超・期待します!!@2021年1月のブログ

下の表に現れている未収金の減少&収入率(=徴収するべき金額のうち、実際に徴収できている割合)の向上を見れば、そこらへんは一目瞭然ですよね。
この間の担当部局の取組を高く評価します!
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上のブログで取り上げた、今後、推進される未収金対策のうち、とりわけ重要なのは「訴訟等、強制力のある法的手続きを、全ての部署で執行する!」というところ。
市は、新年度から「標準的な債権管理事務モデル」を本格導入し、未収金対策を一層強化することを約束しています。
当然、今後、訴訟を行う頻度も増すものと思われますが、現在は訴訟を行う場合は必ず、議会の議決が必要となります。
逆に言うと、訴訟にかかわる負荷を減らすことは、滞納対策のさらなる推進に資するという面もあるはず。

正直なところ、も一つピンとこない面もあるのですが、役所にとっては議会の議決が必要・・・というのは、極めて大きな負担なのだそうで。
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●議決が必要であるために、滞納整理の現場において、訴えの提起までに長期間を要し、実効性のある対応をとりづらい面がある。
→今後、その頻度が増すことで、ますます、そういった面が強くなる
●他の自治体では、少額の金銭債権や市営住宅に係る訴えの提起を専決処分事項(=議決がなくても実施可能なもの)に指定している例が多い
→本市でも同様の対応を取ることができるようになれば、事務執行上の負荷が減る!
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という課題の存在を知ったのが昨年夏頃のこと。
一方で、この話、
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●議会の議決権に関わる内容であり、市から、議会に提案することは出来ない
現状のルールを変えるためには、議会から議員提出議案として提出し、議会多数の賛同を得るしかない
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ということなんですよね。
要は、市側がルールを変更することはできない...と。

この話を知り、解決に向けて、強い意欲を示したのが同じ会派に所属する、たかのしん議員。
彼が中心となって、この問題に取り組み、
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●専決処分とはいえ、後に議会への報告が義務付けられているため、当該訴訟に関して議員が意見を述べる機会は担保されている
→あくまで当局の実務上の課題を解消するものであり、議決事項の見直しが訴訟の乱発・濫用につながる可能性は極めて低いと考えられる
●「標準的な債権管理モデル」では、訴訟に至るまでの分納相談や回収不能な場合の不能欠損処分についても規定している
強権的な債権回収を助長するものではなく、訴訟による有効な結果が見込まれる場合 に限定して実施するもの
→納付困難な市民に対しては、福祉部門との連携等により総合的に対応していくべき
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という点も整理した上で、3月議会に少額案件については議決を得なくても訴訟を可能にするための議案を上程。
途中過程においては十分、可決の見込みがあるという風にも思っていたのですが、結果的には当該議案は賛成19・反対20の賛成少数で否決されてしまいました。
私どもは公平・公正をより重視する(=きちんと払っている方がほとんどの中で、払える力があるにもかかわらず、払っていない人がいることはけしからん!)立場から、この議案を提出しました。
が、議会の権能(=自ら議会の議決範囲を狭めることに反対)、弱者保護をより重視する等、私たちとは異なる立場の意見が多数を占めたということになろうかと思います(=あくまで、より重点を置くのがどこかという意味での立場の問題であり、いずれの立場も相手の主張がどうでもいいと思っているわけではないということは前提だと思っています。念のため。)。
なお、より詳細な内容が、たかの議員のブログに掲載されていますので、以下リンクも貼っておきます。
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19 対 20 | 西宮市議会議員・たかのしん公式ブログ (ameblo.jp)
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今回の結果は非常に残念でしたが、期数(=議員としての経験年数)が大いにものを言うこの世界での、新人議員である彼の今回の取組は特筆すべきものであり、多くの議員が認めているものだと思います。
私自身も、一層、精進していかなければなりませんね。

繰り返しになりますが、今回、我々が自分達の信じる政策を実現できなかったことは、非常に残念でした。
けれども私は、この過程をとても誇りに思っています。
市役所に対して、必要に応じて、厳しい指摘を行うのは当然のこと。
一方で、賛同できる内容であれば、議会全体に働きかけ、流れを変え・つくっていくことにも協力する。
そして実際に、流れを変え・つくるための一定の力をもっている。
そうした意識を会派として共有し、行動していける。
こういう、我が「会派・ぜんしん」の強みを改めて、心の底から感じることが出来たからです。

引き続き、会派内で切磋琢磨しつつ、市民生活の向上に寄与できるよう、力を尽くしてまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。