中国ヘリがまた近接飛行=海自艦の周り2回-政府、外交ルート通じ抗議
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010042100931
防衛省は21日、沖縄本島の南約500キロの公海上で同日午後、中国海軍の艦載ヘリコプターが、海上自衛隊の護衛艦「あさゆき」の周囲を2回ほど周回する近接飛行を行ったと発表した。最接近時のあさゆきまでの水平距離は約90メートル、海面からの高さは約50メートルだった。
中国海軍の艦載ヘリは8日にも、東シナ海で海自護衛艦に水平距離約90メートルまで近づく近接飛行をしたばかり。政府は21日、「こうした行為は極めて危険」として、外交ルートを通じて中国側に抗議した。
同省によると、艦載ヘリが近接飛行したのは、同日午後3時37分ごろから約3分間。駆逐艦から発艦したとみられるヘリがあさゆきに近づき、周囲を約2周した。
政府は、8日の近接飛行の後、外交ルートを通じて中国側に事実関係の確認を申し入れたが、その直後に同様の近接飛行が行われたことを重く見ている。
中国海軍の潜水艦2隻を含む10隻の艦艇は10日夜、沖縄本島と宮古島の間の海域を通過して太平洋側に抜け、その後、沖ノ鳥島方面で訓練。艦載ヘリはこのうちの1隻から発艦したとみられる。
中国海軍の艦隊が沖縄本島近海を通過して太平洋側に抜ける行動は数年前から見られるが、今回の一連の動きはかつてない規模で、太平洋上での訓練を強化しているとみられる。
中国駆逐艦は13日にも、東シナ海で海自のP3C哨戒機に速射砲の照準を合わせたことが分かっており、海自の哨戒活動に対する威嚇行為をエスカレートさせている。
(2010/04/21-21:58)