「食」は「命」です。人間が生きていく上では不可欠なものであり、心身ともに健康で豊かな生活を営むためには「食」を抜きにしては考えることはできません。
しかし、最近では食物自給率、農業政策の問題、アメリカ産牛肉、中国製ギョーザ、産地偽装、農薬、添加物など言い出したらきりがないほど日本の食事情には問題が多すぎると思います。
そこで、読売新聞、2月15日(金)の「論点」より抜粋。
欧州連合(EU)は、人の健康を「環境」の基本原則と位置づけ、食品安全も重大な環境問題として取り組んでいる。地球上に生息する全ての生命体は環境の一部であり、生命のもととなる食物も全て動植物の生命だ。生物は食物連鎖で繋がっている。人間の生命と健康の問題はその意味で環境の一環というわけだ。昨年12月に締結されたリスボン条約でも、この考え方は確認されている。この原則に立ってEUは、各加盟国の異なる食品安全基準の統一を図るためEUとして法を定め、食品添加物から農業用殺虫剤にいたるまで各国に、それに沿う国内基準の整備を求めている。
上記のような考え方は、私たち自然と共存することを昔から肌で知っている日本人なら当たり前のことであろうと思います。東洋哲学、東洋人は本来、何事にも人と自然は一体であり、人も大自然の一部であるという太古からの考え方だからです。
また、このEUの政策は本当に各国の自然や環境、国民の健康を真に思ってすすめて欲しいと思います。市場原理の思考は頭の片隅に置いておき、真に人々の幸福を思って上に立つ人は実践してほしいと思います。
~つづき~
翻って日本はどうか。アジアにはEUのような体制はないし、日本は他のいずれの国ともルールを持たない。輸出入の相手国との間で個別に協議して安全を図らなければならない。しかし、もともと安全基準の考え方は国ごとに異なるから問題の解決は難しく、輸入食品の量の多さからも結果的に、かなり安全管理が甘くなっている。
日本はほとんどの食物を輸入しています。どこの省庁が担当なのかは把握していませんが、まず第一に国民の健康、命を守るのは、官僚や政治家の役目であると思いますので、その辺りの覚悟を決めて国の運営をやってほしいものです。また、私たちも、しっかりとした視点を持ち、毎日の「食」を考え実践していく自覚も必要なのでしょう。
同新聞、国際面では、こんな記事も載っていました。
-枯れ葉剤 隠れた被害 カンボジア-
人口約1000人のコンポンチャム州プレアプダウ村。スレイ・ニアンさんが2005年11月に産んだ待望の第一子は、男女が腹から下で結合し、足は3本、うち1本には2つのつま先があった。「医者からも『こんな子が生まれたのはカルマ(宿業)だ』と言われ落ち込んだ」とスレイ・ニアンさんは顔を曇らせた。~ 中略 ~同州の中心医療機関・郡病院の医師は「毎月200人前後の新生児が生まれるが、奇形を持つ比率は5~6%に上る」と明かした。この比率はプノンペンの50倍以上の高さだ。~ 中略 ~カンボジアの枯れ葉剤被害についてはプノンペンの医師が個人的に調査を進めている。医師は「奇形がダイオキシン(枯れ葉剤)によることは間違いない」と明言し…
米軍はベトナム戦争中の1961年~71年、ベトナムにダイオキシンを含んだ枯れ葉剤を7235万リットル散布。北ベトナム軍がラオスやカンボジアを補給ルートとしていたため、両国にも散布されました。ベトナムでは現在でも300万人~400万人が後遺症に苦しんでいるそうです。
なぜ、この記事が目にとまったか。枯れ葉剤、その名の通り、木が枯れます。水が土地が汚染されます。現在も戦争が巻き起こした被害に苦しんでいる人がいます。そして、この枯れ葉剤をつくった米国の会社はラ○○ド・ア○プという有名な除草剤をつくっている会社です。そして、現在、遺伝子組み換え食品、遺伝子組み換え種子の多くの特許を持っている会社の一つでもあるようです。
戦争の被害といえば、広島・長崎の原爆もそうです。また、米国はイラクやアフガニスタンにおける戦争において、原子力発電で不要になった多くの放射性廃棄物をミサイルに搭載した劣化ウラン弾を多量に打ち込みました。土地や水は確実に汚染されています。これから生まれる新しい命が心配でなりません。
いろいろ考えると、何も食べることができなくなるかもしれません。しかし「食」はいつも身近に私たちに寄り添っています。自分たちの食べる食事に責任と自覚を持ち、未来の子供たちが健康に暮らせる世の中をつくるにはどうしたら良いか、考えるべき「時」にきているのでしょう。
全ての人の笑顔と幸せのために…
しかし、最近では食物自給率、農業政策の問題、アメリカ産牛肉、中国製ギョーザ、産地偽装、農薬、添加物など言い出したらきりがないほど日本の食事情には問題が多すぎると思います。
そこで、読売新聞、2月15日(金)の「論点」より抜粋。
欧州連合(EU)は、人の健康を「環境」の基本原則と位置づけ、食品安全も重大な環境問題として取り組んでいる。地球上に生息する全ての生命体は環境の一部であり、生命のもととなる食物も全て動植物の生命だ。生物は食物連鎖で繋がっている。人間の生命と健康の問題はその意味で環境の一環というわけだ。昨年12月に締結されたリスボン条約でも、この考え方は確認されている。この原則に立ってEUは、各加盟国の異なる食品安全基準の統一を図るためEUとして法を定め、食品添加物から農業用殺虫剤にいたるまで各国に、それに沿う国内基準の整備を求めている。
上記のような考え方は、私たち自然と共存することを昔から肌で知っている日本人なら当たり前のことであろうと思います。東洋哲学、東洋人は本来、何事にも人と自然は一体であり、人も大自然の一部であるという太古からの考え方だからです。
また、このEUの政策は本当に各国の自然や環境、国民の健康を真に思ってすすめて欲しいと思います。市場原理の思考は頭の片隅に置いておき、真に人々の幸福を思って上に立つ人は実践してほしいと思います。
~つづき~
翻って日本はどうか。アジアにはEUのような体制はないし、日本は他のいずれの国ともルールを持たない。輸出入の相手国との間で個別に協議して安全を図らなければならない。しかし、もともと安全基準の考え方は国ごとに異なるから問題の解決は難しく、輸入食品の量の多さからも結果的に、かなり安全管理が甘くなっている。
日本はほとんどの食物を輸入しています。どこの省庁が担当なのかは把握していませんが、まず第一に国民の健康、命を守るのは、官僚や政治家の役目であると思いますので、その辺りの覚悟を決めて国の運営をやってほしいものです。また、私たちも、しっかりとした視点を持ち、毎日の「食」を考え実践していく自覚も必要なのでしょう。
同新聞、国際面では、こんな記事も載っていました。
-枯れ葉剤 隠れた被害 カンボジア-
人口約1000人のコンポンチャム州プレアプダウ村。スレイ・ニアンさんが2005年11月に産んだ待望の第一子は、男女が腹から下で結合し、足は3本、うち1本には2つのつま先があった。「医者からも『こんな子が生まれたのはカルマ(宿業)だ』と言われ落ち込んだ」とスレイ・ニアンさんは顔を曇らせた。~ 中略 ~同州の中心医療機関・郡病院の医師は「毎月200人前後の新生児が生まれるが、奇形を持つ比率は5~6%に上る」と明かした。この比率はプノンペンの50倍以上の高さだ。~ 中略 ~カンボジアの枯れ葉剤被害についてはプノンペンの医師が個人的に調査を進めている。医師は「奇形がダイオキシン(枯れ葉剤)によることは間違いない」と明言し…
米軍はベトナム戦争中の1961年~71年、ベトナムにダイオキシンを含んだ枯れ葉剤を7235万リットル散布。北ベトナム軍がラオスやカンボジアを補給ルートとしていたため、両国にも散布されました。ベトナムでは現在でも300万人~400万人が後遺症に苦しんでいるそうです。
なぜ、この記事が目にとまったか。枯れ葉剤、その名の通り、木が枯れます。水が土地が汚染されます。現在も戦争が巻き起こした被害に苦しんでいる人がいます。そして、この枯れ葉剤をつくった米国の会社はラ○○ド・ア○プという有名な除草剤をつくっている会社です。そして、現在、遺伝子組み換え食品、遺伝子組み換え種子の多くの特許を持っている会社の一つでもあるようです。
戦争の被害といえば、広島・長崎の原爆もそうです。また、米国はイラクやアフガニスタンにおける戦争において、原子力発電で不要になった多くの放射性廃棄物をミサイルに搭載した劣化ウラン弾を多量に打ち込みました。土地や水は確実に汚染されています。これから生まれる新しい命が心配でなりません。
いろいろ考えると、何も食べることができなくなるかもしれません。しかし「食」はいつも身近に私たちに寄り添っています。自分たちの食べる食事に責任と自覚を持ち、未来の子供たちが健康に暮らせる世の中をつくるにはどうしたら良いか、考えるべき「時」にきているのでしょう。
全ての人の笑顔と幸せのために…