二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

お子様が欲しいということ (不妊症に思う)

2008年12月06日 | 不妊症
当院でも、最近、不妊症の患者様が増えてきました。不妊症には様々な原因があります。卵管や子宮、あるいは脳に器質的な疾患があれば、その原因に対し処置すればよいのですが、機能性の不妊症、いわゆる科学的には原因がわからないという方が多いのです。

来院する患者様は、今のところ全て女性ですが、実は不妊の40~50%は男性にも原因があるという報告もあります。子供ができるということは、男性だけでもできないし、女性だけでもできません。お互いの協力、愛、思いやりがあってできるものだと思います。

不妊症で悩んでいる女性は多くなってきています。晩婚化や社会のスタイルの変化、食生活や睡眠、運動などの生活習慣の変化など、様々な原因が要因としてあげられます。ストレス社会などもその一つです。そして、不妊に関して深く悩んだり、心を傷めているのは圧倒的に女性が多いのです。インターネットなどで不妊のサイトなどを見させて頂くと、あるいは、日々不妊症の患者さんと接していると、本当に「何とかしてあげたい」と心から思います。「いい卵胞ができていない」「生理が来てしまった」「移植がうまくいかなかった」、思い通りの結果が得られなかった時は、気分を深い谷底へ落としてしまう、そんな感情の起伏がみられます。

女性は体の中で起こる直接的なことがらですから心が敏感に感じてしまうのは当然ですが、そこには男性(旦那様)の助けが必要なのだと思います。協力的な、奥様を心から思いやっている旦那様もたくさんおられます。その逆の旦那様もおみえになるのです。そばで心を傷つけている奥様に、小さくてもいいですから、優しい言葉をかけ、思いやってあげることが大切です。人を変えることは難しいことですから、奥様は、自分を責めずに旦那様としっかりコミュニケーションをとり、未来の明るい計画を話し合ってください。男はぜったい人のせいにしてはいけない、そして、現実から逃げてはいけないと思います。奥様は常に心と体で不妊と対峙しているのだから。

心は脳が主体であり、皮膚や胃腸、体の様々な重要な部分全体が一つとなり心を形成するのではないかと私は思っています。そして皮膚の刺激も重要な心のコミュニケーションの一つであると思います。

私は患者様には「旦那さんと仲良くしてね~」「旦那さんと楽しくね~」「旦那さんをギュッと温めてあげてね~」などと会話の中に入れるようにしています。不妊治療をしていると、しょうがないのかもしれませんが、とかく排卵時期に合わせて夜に旦那さんと仲良くすることになってしまいます。それも計画的に。これでは夫婦関係自体が義務化、形式化してしまいます。これは自然に反していると思います。生理は月経と言い、月のものとも言われます。とくに女性の体は月の引力にも大きく影響を受けているとも言われますし、私たちは地球の上に立っていますから自然の影響を強く受けています。科学的根拠は大切ですが、それでは説明がつかない神秘的な体の営みがあることも事実です。ですから、「排卵日周辺で仲良くする」ことも大切ですが、心から愛し合って、心も体も気持ちよくなってほしいと思います。それが自律神経、ホルモンのバランスにも影響を及ぼし、脳の幸福を感じる神経のセロトニン系や、ドーパミン、ノルアドレナリン系などそれ以外の様々な神経系をはじめとする大脳皮質や、情動や記憶をつかさどる大脳辺縁系の循環も良くなり、それは脳幹にある視床、脳下垂体などホルモンや自律神経のを働きをさらに良くしていくのではないかと感じます。

さて、ここで池川 明 先生の『ママの おなかを えらんできたよ』 二見書房から一文を抜粋します。先生は、産婦人科医で胎内記憶を研究されている先生であり、その研究の過程で、お子様がお母さんのお腹に入る前の記憶まで持っていることを発見しました。

ぼくがおとうさんとおかあさんをえらんだ。
知らないおじさんと空中に浮いていたら
家の中から笑い声が聞こえてきて、
そのおじさんがこの家でいいかと聞いたので、
ぼくはいいですってこたえた。

やまだやすおくん 三歳

~現在、20歳の次男が3歳頃に言った言葉です。とても不思議なうれしい感情がわき、私たち夫婦を選んでくれたことに感謝しました。~


池川先生は、アンケート調査を行い3500名以上の方に答えて頂き、約3割の子供さんに胎内記憶が、2割に誕生記憶があることがわかったそうです。子供さんは、こんなことウソをついても何もとくにはなりません。信じる信じないは自由ですが、このような事実もあるということです。

お子様はどうも、両親を自分で選んで生まれてくるようです。夫婦仲良く、思いやり、いたわり合う、そんなお子様を欲しいと願っている二人をどこからか見ているのかもしれませんね。そんな心の余裕を持つことも大切な気がします。

当院では、東洋医学的観点、西洋医学的観点、両者の立場を合わせ、お子様を欲しいと願っている御夫婦のお手伝いをさせて頂きます。医学的、身体的調整を鍼灸治療でいたします。そして、今回の話のような御夫婦仲良く、心の余裕を持ち、素敵な家庭の空気をつくることも不妊治療には欠かすことのできない重要な要素であると、最近ことに考えさせられます。 

二葉鍼灸療院 田中良和
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