二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

「今」に心を込める

2009年01月11日 | 言葉のちから 心のちから
社会が混沌としている「今」だからこそ、自分の足元をしっかりと見つめることが大切です。自分の周囲の環境、おかれている立場、人生の状況など、時々に信念という目的をもって、「今」を一所懸命”生きる”ことが人生を創っていきます。

≪帝国ホテルの料理長を二十六年間勤め、重役になった村上信夫さんという方がいます。「ムッシュ村上」の愛称で呼ばれ、NHKの「今日の料理」にも出演してお茶の間に親しまれてきました。この村上さんは、厨房から初めて重役になった唯一の人です。十代のときに帝国ホテルの厨房に入ってからは、三年間、仕事が鍋磨きのみだったといいます。まだ徒弟奉公が残っているころの話ですから、一切、料理に触れることが許されませんでした。

三年間、鍋磨きだけで、まったく料理を教えてもらえず、何人もの少年が入っても、一年以内にほとんどの人が辞めてしまったといいます。その中で村上さんだけは辞めなかった。「日本一の鍋磨きになろう」と決意をして、三年間鍋をピカピカに磨くことにしました。

自分のところに回ってくる鍋には、料理が残っていても、ソースの味がわからないように、洗剤などが入れられた状態で来るのだそうです。それを全部、綺麗に磨いた。当時は銅の鍋で、銅というのは磨けば磨くほど綺麗になるらしい。それを自分の顔が映るくらいピカピカに磨いたといいます。

そうして三、四か月経ったところで
 「今日の鍋磨きは誰だ」
と先輩が聞くようになったそうです。
 「今日の鍋磨きはムラ(村上さんの愛称)です」

という答えが返ってくると、その時だけは洗剤が入っていない状態で、鍋が回ってくるようになった。村上さんのときだけ、先輩がソースを残したまま鍋を返すようになったので、村上さんはそれを舐めて隠し味を勉強するようになり、立派な料理人になったという話です。

どんな人でも最初は、お試し期間があります。十代の少年に、初めからチーフを任せるという世界はありません。でも、この人に鍋磨きという仕事を与えたときに、鍋磨きをとことん徹底的にすることで、見込まれる。今おかれている状況に文句を言わずに黙々とやっている人に、神は微笑むようです。
『「人生を楽しむ」ための30法則』 小林正観 著 より


人生、忍耐を経験する時期が必要なのだと感じました。私の修行時代も、「何でこんなことやらないかん?」と思ったことが多々ありましたが、皆、自分のためだったんだと後でわかるんですよね

そして「今」自分が行うこと(行為であったり、人間関係であったり)に、できる限りの”心を込めて行う”ことが自分の成長に繋がっていくのでしょう。

今日も頑張ろっと

二葉鍼灸療院 田中良和
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