少し面白い話を聞いたので、日本昔話風で書いてみます
むか~し、むかし、最澄さんと空海さんという偉い仏教僧がいました。
最澄さんは、空海さんの年齢が7つ上で、身分も高かったのですが、空海さんはあまり身分は高くありませんでした。
ある時、二人は、お隣の国である”唐”へ派遣団の一人として仏教の勉強に行くことになりました。
当時の航海技術は貧しく、唐への旅は、死を覚悟しての旅であり、行けるか帰ってこれるか分からなかったそうな~。
二人は、それぞれ2隻の船にのり、唐へ向かいました。
2隻、いわゆる二人は、唐の違う場所に行き着き、そこで2年かけて仏教を学びました。
最澄は「天台宗」という仏教を、空海は「真言宗」という仏教を学び日本へ帰ってきました。
日本へ帰国した二人は、それぞれの仏教を深め広めました。
空海さんは、「お経」を学び持ち帰りました。
これは天台宗にはなかったものでした。
最澄さんと空海さんは仲間とともに、交流を深め情報交換を行いながら、それぞれの仏教を極め、良いものを取入れていきました。
最澄さんと、空海さんは手紙のやりとりもするほどの仲でした。
ある日、ストイックな性格を持つ最澄さんが、空海さんに聞きました。
最「私も真言宗を極めてみたいのじゃが、どれくらい時間がかかるものなのか」
空「ある程度の仏教僧なら半年ほどで極めることができます」
最「そーなのか、そーなのか、では私はどれくらい時間がかかると思われるか」
空「三年はかかりましょう」
最「さ、さ、さ、三年」
空「はい、三年かかるでしょう。最澄さんは、一つの山を極めた存在です。その極めた山を一度下山して、それから山へ向かい、さらに私の山をもう一度、登らなくてはならないからです」
最澄さんは、弟子を空海さんのところへ行かせ、真言宗を学ばせたということじゃ~。
なるほど~、何か世の中の真理の一つであるかな~と感じました。
道を極める時は、素直さと覚悟が必要なのかなとも思いました。
最澄さんの世の中の真理を学びたい、極めたいという情熱と、空海さんの冷静に正しく物事をみつける真摯さを垣間見る出来事でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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