深夜、仕事先の駐車場で鳥の声がする、と家族に聞いて、
フクロウ?トラツグミ?アオバズク?などと思って尋ねたら
どうも違うらしい・・。何の鳥の声だろう?と思って
昨夜、現場に連れて行ってもらった。
暗闇の中で聞き覚えのある声は、コチドリの声だった。
夜に鳴く鳥のイメージではなかったので不思議。
今日はさっそくその場にもう一度行ってみたら・・・
昨年3月に造られたという広い駐車場には砂利が敷き詰められていて
なるほどコチドリが繁殖するのに好みそうな場所。
保護色のコチドリなのでどこにいるのかよくわからない。
少し歩いてみると声がして飛ぶ姿も確認できた。
しかし、姿をくらますのもとても上手。
車に戻ってしばらく観察してみることにした。
双眼鏡で眺めてみると、前方だけで4羽が
駐車場のあちこちにじっと佇んでいる。
抱卵していそうな姿を探すが、それは見つからず。
しばらくすると姿を見せたのは2羽の若鳥(ヒナ)。
最初に出てきたのはこのヒナ。
しばらくするともう一羽が加わった。
草の茂みに隠れていたらしい。
そうか、もうヒナたちがこんなに大きく育っていたんだ。
親鳥たちは、ヒナたちを守るために
駐車場に車や人が来るたびに警戒して鳴いていたらしい。
きっとそれは昼も夜も。
そして、こんなふうに佇んでヒナたちを見守っていたのだ。
本来なら広い砂利のある川原が繁殖するにいい場所なのだが、
あちこちで安心できる広い川原はどんどん消えていて、
車が入りする危険な場所を見つけて子育てをしているらしい。
近くではオオヨシキリの大きな声も聞こえたが、
野鳥たちの生息環境は奪われるばかり。
砂利のある環境が好みとはいえ、それが駐車場では
踏まれたりして繁殖に失敗したペアも多いのではないかと思われるが、
時代の流れと共に人の生活を上手く利用している・・とも言える。