教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

学位論文の目次(第2部:教員改良構想)

2014年09月05日 23時55分55秒 | 教育会史研究

 あさって日曜日はAO入試。その準備のため、学内の復旧作業の総仕上げが行われました。疲れましたが、これでほぼ原状復帰です。

 さて、先日から学位論文の目次を披露しております。ふと必要なときがあるので、とりあえず自分用のメモです。
 あ、学位論文は、全4部・22章構成です。


白石崇人「明治期大日本教育会・帝国教育会の教員改良―資質向上への指導的教員の動員―」(学位論文)



 第Ⅱ部:国家隆盛を目指した教員資質の組織的向上構想

   はじめに

第1章:大日本教育会結成期における教員改良構想 ―教職の専門性への言及―

 1.結成期の『大日本教育会雑誌』における教員関係記事
 2.理学・教育学の知識習得と教授法の熟達
 3.教員像の転換の兆し
  (1)村民との誠実な交流
  (2)専門職的意識の勃興
 4.教員資質と人件費削減との関係
  (1)教員の収入増額のねらい―熟練の教師を求めて
  (2)教育費節減に伴う教員の専門性軽視
 5.教員の専門性への言及
  (1)教員の自覚と「教育家」「当局者」の支援
  (2)教員集団における専門性向上
  (3)養成段階における専門性形成
  (4)中等教育の独自性に基づく教員の専門性

第2章:明治23年前後における教員改良構想 ―教職意義の拡大と深化―

 1.明治21~24年の『大日本教育会雑誌』における教員関係記事
 2.教員の人格的資格および協同
 3.「教育者」の一員としての教員
  (1)教育を防衛・改良する「教育家」「教育者」
  (2)「教育者」としての共同意識の形成
 4.教職意義の拡大・深化の試み
  (1)国民育成に関する責任内容の拡大―海軍の期待
  (2)教職への帰属意識形成―自重心と「愉快」への注目

第3章:大日本教育会末期の教員改良構想 ―単級教授法研究組合報告と高等師範学校附属学校編『単級学校ノ理論及実験』との比較から―

 1.単級教授法研究組合報告の基本的特徴
  (1)高師編『単級学校ノ理論及実験』の基本的性格
  (2)単級教授法研究組合報告と高師編との比較―内容構成と単級学校論
 2.単級教授法論の特徴 ―高師経由ヘルバルト派教授法の応用
  (1)研究組合報告の修身科教授法
  (2)研究組合報告の読書科・習字科教授法
 3.単級教授法の担い手としての教員 ―高度な専門性の要求

第4章:明治期帝国教育会の教員改良構想 ―日清・日露戦間期の公徳養成問題に注目して―

 1.公徳とは何か
  (1)共同体のルール遵守と公共事業の推進
  (2)社会構成員の生存幸福を保護増進する行為
  (3)憲法政治・産業経済を発展させる原動力
 2.公徳養成教材の開発
  (1)文部省諮問に対する帝国教育会の指導例検討
  (2)公徳養成方法に関する全国連合教育会の合意
  (3)帝国教育会における公徳養成唱歌の開発
 3.公徳養成指導の資質
  (1)教育者の参考書『公徳養成』の編纂
  (2)『公徳養成』の求める教員資質―倫理学知と公徳

      第Ⅱ部の小括

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする