日々描いたマンガやスケッチ、似顔絵などを貯めていく貯金箱のようなブログ。
スケッチ貯金箱
似顔絵(高峰秀子さん・「秀子の応援団長」 秀子) (portrait HIDEKO TAKAMINE)
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まさに明朗なアイドル映画である。
プロ野球アトラス軍の監督を叔父に持つ女学生・秀子(役名も)が、
主戦投手を戦争に取られて苦戦する球団を、
応援歌を作って応援する、という映画。
なんだかプロ野球というより、町のチームでも応援するかのようなのどかな設定。
そのアトラス軍で孤軍奮闘する先発ピッチャー・人丸を
後の大歌手、ハワイ出身の灰田勝彦が演じている。
全体に他愛ない、といえばその通りだが、ほほえましい映画である。
特に時折見せる高峰さんのコメディエンヌ的演技が見もの。
灰田勝彦が練習後の球場で夕空を見上げながら歌う「燦(きら)めく星座」がなかなか良い。
後年の歌唱と違って、あっさりした中にうまさがある。
男純情の 愛の星の色
冴えて夜空に唯一つ あふれる想い
春を呼んでは夢見ては うれしく輝くよ
思い込んだら命がけ 男の心
燃える希望だ憧れだ 燦めく金の星
さてアトラス軍は、最後に巨人軍と優勝をかけた一戦を行うのだが、
応援団長の秀子は、親に外出を厳禁されてしまって見に行けない。
ラジオで中継を聴きながらやきもきしているのだが、
いよいよアトラス軍のピンチ、マウンド上の人丸投手が懸命に投げる中、
秀子の作った応援歌が、球場に流れ出す。
それをイラストに描いたような表情で聴き入る秀子。
この場面のカメラアイが素晴らしい。モノクロ映画ならではである。
ついに決然と家を飛び出して行く秀子。
試合終了までに球場に辿りつけるか・・・
この映画はVHSにしかなっておらず、DVDにして欲しいと思う。
VHSで出ている古い映画の多くがDVDでは見放されている。
コンテンツだなんだと言う癖に、映像の保存に全く無頓着なのが、この国と企業の常である。
VHSデッキがなくなったら、こういう映像も見られなくなる。
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