里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ケヤキ 赤褐色に紅葉

2017-02-04 | 日記
登米市東和町の、錦織地区で見かけたケヤキの紅葉です。
この辺りでは、殆どが赤褐色に紅葉していますね。

実は、ケヤキの紅葉は、その個体によって色が異なるのだそうです。
木によって赤や橙から黄色にかけて、様々な色に紅葉します。
同じケヤキの個体であれば、どこに植栽しても概ね同じような色に紅葉すると言われて
いて、その紅葉色は遺伝的要因で決められているのだとか。
ただ、多くのケヤキが写真のような赤褐色に紅葉するので、研究者の間では「褐色系」
と分類されているようです。




                            二枚とも2016.10.30撮影

ケヤキは昭和41年に、宮城県の木に選定されています。
仙台の定禅寺通のケヤキ並木が知られていますし、平野部の屋敷林にも多く植えられ
ていますから、馴染みがあるのでしょうね。それに大きく枝を広げた堂々たる樹形が、
広く好まれているのかも知れません。

ケヤキ材は強靭で狂いが少なく耐朽性にも優れていて、見た目も木目が力強くて美しい
事から、古より最良の広葉樹とされてきました。
特に社寺の建築には、ケヤキが欠かせないものとなっています。
家具材としても人気があり、和箪笥、和机、ちゃぶ台などに使用されています。


                                2016.10.30撮影

ニレ科ケヤキ属の落葉広葉樹で、樹高20~25mの高木。本州~九州に分布する。
平野部の川沿いから山地にかけて広く自生し、街路樹や公園木としても植栽される。
幹は直立し、枝振りは扇形に広がって雄大。若木の樹皮は灰白色で、横長楕円形の
皮目が多く、全体としては滑らか。成木になると雲紋状の薄片となって剥がれ落ちる。
葉は互生し、葉身は卵状披針形で長さ3~7cm、先端は鋭く尖る。葉柄は1~3mm。
葉質はやや薄く、表裏とも触るとざらつく。雌雄同株。
花期は4~5月で、展葉と同時に花を付ける。本年枝の下部葉腋に雄花、上部葉腋に
雌花が、それぞれ数個ずつ集まって付く。風媒花でともに淡黄緑色だが、雄花からは
4~6個の雄しべが突き出ているため目立つ。
果実は核果。いびつな球形で長さ5mmほど。秋に灰褐色に熟し、葉の付いた枝先
ごと落ちて、風に飛ばされるという珍しい散布方式。   


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