栗原市築館地区、大きな沼の周囲を踏査していると、集落道下の沼辺の草地に小さな白花
が群れ咲いています。草藪を掻き分けて白花の咲いている所まで行くと、数年前に登米町
の休耕田の畦で見た、シロバナサクラタデの花ですね。
傷んだ花が全然ないので、咲き始めてから間もないタイミングで観察できたみたいです。
この花はタデの仲間の中では、観賞価値の高い部類に入るようです。
三枚とも2024.8.21撮影
集落道や農道を繋いで沼を一周すると、四か所ほど群生地があって、いずれも沼縁の草地
の中でした。ただ抽水植物ではなく、踏み込んでも水が浸みださないくらいの、湿り気の
ある草地ですね。またヨシやガマなどの丈のある植物が茂っている場所には見られないの
で、かなり日当りを好む植物のようです。
二枚とも2024.8.21撮影
タデ科イヌタデ属の多年草で、北海道〜沖縄に分布し、草丈は50〜100cm。雌雄異株。
池沼や湿地の畔、河川敷や休耕田などの湿り気のある草地に自生する。
長い根茎を横に這わせることから、しばしば群生する。
茎は丈があって上部でよく枝分かれし、節が膨らむ。
葉は互生し、披針形で長さ7〜16cm、先端は尖り、基部はくさび形。質やや厚く両面に短
毛がある。葉柄は短い。葉鞘は筒状で、筒部の長さの1/2ほどの縁毛がある。
花期は8〜11月、花序は長さ7~8cmのひも状で垂れ下がる。花被は白色、腺点があり、
5裂して長さ3〜4mm、小花柄は3〜4mm。雄花では雄しべは8個で花被より長い。
雌花では花柱は2~3個で、花被より長い。
果実は花被に包まれた痩果で光沢のある黒色、三稜形またはレンズ形で長さ2.5mm。
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