里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ケキツネノボタンのロゼット葉

2017-03-30 | 日記
大崎市鹿島台西部の、丘陵地中腹の農道で見かけた、ケキツネノボタンのロゼット葉です。
初めはキツネノボタンかと思っていましたが、拡大写真で見ると葉柄にたくさんの毛が生え
ていますから、ケキツネノボタンでしょうね。
湿り気のある農地法面とか、杉林際の半日陰の草地など、あちこちに生えています。




                             二枚とも2017.3.25撮影

春先のロゼット葉(根生葉)が牡丹の葉に似ていて、まるでキツネに騙されたようだとして
「キツネ」が付いたと言われています。頭の「ケ」はキツネノボタンに比べて茎や葉に毛が
多いことから付けられました。


ケキツネノボタンは有毒植物です。有毒成分はラヌンクリンで、葉をすりつぶすとか咀嚼に
より加水分解され、プロトアネモニンを生じ、これが毒性を発揮します。
誤って食べると呼吸麻痺や腹痛、下痢、嘔吐、幻覚、口腔内や消化器官の炎症などを
ひき起こします。茎や葉の汁が皮膚につくと、発疹、かぶれを起こします。


                                 2017.3.25撮影

キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草で、本州~沖縄に分布する。
田の畦や湿り気のある道端、湿地などに生え、草丈は30~60cm。
茎はまばらに分枝し、全体に開出毛が多く生えている。
根出葉は長柄があり、1〜2回3出複葉。小葉は倒卵形で2〜3中裂、不揃いな鋸歯がある。
茎葉は短柄があり1〜2回3出複葉、上部のものは1回3出複葉または単に3中裂。
花期は5〜7月で、枝先に直径1cmほどの黄色い光沢のある5弁花を付ける。
萼片は5個、広卵形で長さ3.5mm、花時に反り返り、背面に毛がある。
果実はそう果が球形に集まった集合果で直径1cmほど、金平糖に似ている。
そう果は扁平で、先端の花柱の部分は殆ど曲がらない。


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