里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

サネカズラ 鹿島台に自生

2017-03-28 | 日記
大崎市鹿島台西部の丘陵地、麓の集落道を歩いていると、道路脇の篠竹の藪に
常緑のつる植物が絡み付いているのを見つけました。
幸いなことに、すぐ道路際の篠竹にもつるが伸びていたので、葉を間近で撮影できました。
私にとっては初めて見る葉ですね、何でしょう ?

宮城県内に自生するつる植物で、常緑なのは数えるほどしかありません。
テイカカズラ、キヅタ、ツルマサキくらいでしょうか。
ムベとかサネカズラなども常緑性ですが、これらは関東以西にしか分布していないと言われ
ていますから、対象から外してもいいでしょう。
或いは、何かの園芸種が逸出したのかも・・・




                                2017.3.25撮影

つるや葉の写真を多めに撮って持ち帰り、「野草図鑑 つる植物の巻」に収載されている
写真と見比べてみました。そうすると葉がサネカズラにそっくりです。
念のため、ネット検索でサネカズラの記事を数編見ましたが、やはりサネカズラですね。
県内にも自生していたんだ ! ! 私的には大発見です。
ツグミとかヒヨドリなどの野鳥がサネカズラの実を関東で食べて、鹿島台で糞をしたので
しょうか ? それが運良く発芽し、ここで繫茂したとしか考えられません。
下にサネカズラの果実の写真を貼り付けます。


                   岸和田市の樹木図鑑より


                                2017.3.25撮影

マツブサ科サネカズラ属の常緑つる性木本で、関東以西の本州〜沖縄に分布する。
丘陵~低山の常緑樹林やアカマツ林の林縁に自生し、低木に覆い被さって生育する。
新枝は赤褐色を帯び、年月を経た樹皮はコルク層が発達する。
葉は互生し、葉身は長楕円形又は卵形で長さ5〜13cm、幅2〜6cm。先端は鈍く尖り、
縁には疎らに鋸歯がある。質は柔らかくてやや厚く、葉表は濃緑色で皮革光沢がある。
葉柄は長さ1cmほど。雌雄別株または同株。
花期は8月で、葉腋に直径1.5cmほどの黄白色の花を下向けに付ける。
花被片は楕円形~倒卵形で8~17個。雄花は中央部の赤い花托から多くの白い葯が覗く。
雌花は花托の面に緑色の雌しべが並ぶ。
果実は球形の集合果で直径3〜4cm。花托の周りに直径5~8mmの分果が10~20個球状に付き、
11月頃赤く熟す。種子は腎臓形で長さ5mmほど、1個の液果に2〜5個入っている。 






最新の画像もっと見る

コメントを投稿