里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

キンエノコロ 南三陸の空地

2022-09-12 | 日記

南三陸町志津川地区、国道を走行していると道の端にエノコログサが列をなして生えてい
ます。多くの果穂が既に黄褐色に色付いていますが、それらの中に果穂を傾けることなく
真っ直ぐに立ち上がっている果穂が点々とあります。
エノコログサより色が濃く、日射しによっては金色に見えそうなので、これがキンエノコ
ロかも知れません。この先に空地があるので、そこに車を入れてから確認しましょう。

                               二枚とも2022.9.3撮影

砂利敷の空地に車を入れると、空地の周りは草地化していて、そこに道の端で見たキンエ
ノコロらしき植物が群生しています。茎先には細めの円柱形の花穂が直立していて、そこ
に無数の黄褐色の剛毛が生えています。夏の間は道端でも空地でも見かけませんでしたか
ら、花期は8月下旬頃からと思われます。

イネ科の植物図鑑でキンエノコロを調べると、花期は8〜9月、花序はエノコログサに比
べて細長い印象で、小穂から生えた剛毛が金色とあるので、写真の植物はキンエノコロで
間違いないでしょう。

                               二枚とも2022.9.3撮影

イネ科エノコログサ属の1年草で、日本全土に分布する。草丈は20~80cm。
日当たりのよい道端や草地に自生する。古い時代に渡来した史前帰化植物とされる。
茎(稈)は直立または膝状に曲がり、高さ20~80cm、平滑または花序のすぐ下でザラつき、
節は無毛。葉鞘は竜骨があり無毛。
葉は少数、線形で長さ15~30cm、質はやや硬い。上面はザラつき、または基部に直軟毛
がある。下面は平滑。
花期は8〜9月、花序は円柱形で直立し長さ3~15cm、枝は短く多数つき、多数の小穂
をつける。小穂は長さ2.5~3mmの卵形で鈍頭、基部に小穂の1.5~2倍長の黄金色~褐
色の刺毛(剛毛)が5~8個ある。この刺毛は芒とは違うもので、小穂が落ちた後も残る。
果実は広卵形で長さ2mmほど、暗灰色で腹面は偏平。



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