里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ミヤマシキミ 雪中の赤い実

2018-02-02 | 日記
松島町手樽地区の東部、雪に覆われた丘陵を上っていくと、あちこちにミヤマシキミ
が生えていますが、どれも実を付けていません。
一昨年の二月、この近くの丘陵に上ったのですが、その時も赤い実が見られなかったので、
今年こそと期待して来たのにガッカリです。ただ、厳寒の中をここまで来て、手ぶらでは
帰れません。もっと広い範囲を歩き回って、一個でも二個でも見つけるしかないでしょう。

今までは歩きやすい尾根筋ばかり探していたので、今度は窪地や北向きの斜面を探して
みることにしました。それらの場所は湿り気があって土も深いので、大抵は杉林になって
います。北斜面に広がる杉林の際を歩いていると、下手にミヤマシキミらしき茂みがあり、
チラッと赤い実が見えたような ?
少し下ると、頂部に赤い実を5~6個付けた小木が、何本か見つかりました。
そうか、北向きの斜面とか杉林際のような、湿り気のある日陰の方が実付きが良いんだね。




                             二枚とも2018.1.28撮影

ミヤマシキミは全部位に毒性があります。
葉にはアルカロイドのシキミアミンやシキミンが含まれていて、動物実験によると摂取により
痙攣が生じ、血圧降下や心筋の麻痺に陥るとのこと。「猛毒」に分類されるようです。
そのことを動物たちは本能で知っているのか、シカは決して食べないそうです。

果実にも毒があるとされますが、ミヤマシキミの群生地から離れた尾根上にも、点々とミヤマシキミ
が単生していますから、野鳥が種子を運んだものと推測されます。
完熟すると毒性が消える樹種があるので、ミヤマシキミの実も同様なのかも知れません。


                                 2018.1.28撮影

ミヤマシキミは2016年の2月に観察して、記事をアップしています。
属性や特徴などは、下の青字をクリックして参照願います。

ミヤマシキミ たくさんの幼木



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