里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

アカネの黒い実

2019-12-09 | 日記
登米市東和町嵯峨立地区東部、丘陵地中腹の畑地から農道を下っていくと、道脇の草藪にたく
さんの黒い実が付いています。もう葉もつるも枯れていますが、アカネの実に違いありません。
アカネは道路沿いや河川敷、山間の耕作地周辺などでよく見かけるつる植物です。




                             二枚とも2019.12.6撮影

アカネの果実は液果で、ふつう2個がくっついていますが、1個だけしか発達しないものもあ
るようです。また、今年のように何度も強風が吹き荒れれば、落果する場合もあるでしょう。
液果の中には、やや硬い種子が1つだけ入っています。
下に2個が対になっている写真を、お借りしてきました。

アカネには「茜」の字を当てますが、ひげ状の根が黄赤色を呈していることから「赤根」が語源
と言われています。古代より茜染めの染料として用いられています。
色の例としては、日没時の夕焼け色(暗めの赤色)ですね。


「続・樹の散歩道 アカネの花と果実より」


                                 2019.12.6撮影

アカネ科アカネ属のつる性多年草で、本州~九州に分布し、道路沿いや河川敷、耕作地周辺な
どに自生する。根は太いひげ状で分岐する。茎は4稜があってよく分枝する。4稜上に下向き
の刺があって、これで他の草などに絡まって2mほどに伸びる。
葉は対生し、葉と同形の托葉が2個付いていて4個の輪生に見える(偽輪生)。
葉の長さは3~7cmの三角状卵形~狭卵形。托葉は葉よりやや小さく、葉の基部から枝を出すが、
托葉の基部からは枝を出さない。葉の先は細くなり、基部は浅い心形。
花期は8~10月、葉腋から集散花序を出し多数の花を付ける。小花柄はやや太く長さ1~4mm。
萼は鐘形で無毛、5裂するが萼裂片は殆ど発達しない。花冠は黄緑色で直径3~4mmの杯状、
5裂して裂片は卵形で平開~反曲する。雄しべは5個で花筒につく。花柱は短く2裂する。
果実は直径5〜7mm、液果で黒く熟す。ふつう2個がくっついているが、1個だけしか発達しな
いものもある。中に種子が1個入る。








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