松島町手樽地区東部の、丘陵の麓の細い農道を歩いていると、凝灰岩の崖から
常緑のつる性木本が垂れ下がっているのが見えます。歩み寄るとキヅタの大株で、
たくさんの果実が付いていますが、まだ個々の実が太りきっていないようです。
それにキヅタの実は熟すと黒くなるので、それまでには日数が掛かるでしょう。
二枚とも2017.12.31撮影
キヅタの果実が黒熟するのは4月頃のようですから、まだまだ先の話ですね。
その頃になると、ヒヨドリやツグミ、アカハラなどが好んで食べるようです。
キヅタの葉には薬効があり、夏~秋の生葉、或いは日干し乾燥させたものを用います。
腫れ物、寄生性皮膚病には、生葉をすり潰してごま油と練り合わせたものを患部に塗布します。
発汗を促すには、乾燥した葉を煎じて服用するとよいとか。
ただ、キヅタの葉には有毒成分のヘデリンが含まれているので、扱いには注意が必要でしょう。
2017.12.31撮影
ウコギ科キヅタ属の常緑つる性木本で、本州〜九州に分布する。
山野の林内~林縁、崖地などに生え、気根をだして樹木や崖などに這い上がる。太いつるでは
直径6cm以上になる。樹皮は灰色で皮目がある。本年枝は緑色。はじめ黄褐色の微細な星形の
鱗状毛があるが、のち無毛になる。
葉は互生し、葉身は三角形または五角形状で長さ3〜7cm、基部は切形またはハート形。
花序の付く枝の葉は倒卵形または楕円形で、分裂しない。ふちは全縁。革質で、葉表は光沢がある。
花期は10〜12月、枝先に散形花序を1個または数個出し、黄緑色の小さな花を多数付ける。
花は直径1cmほどで、花弁は5個、長さ4mmほどの長卵形。花盤は暗紅色。雄しべは5個。
葯は黄色だが、裂開すると褐色になる。萼筒は鐘形、鱗状毛が生える。
果実は液状核果。直径8〜10mmの球形で、はじめ赤紫褐色、翌年の4~5月に黒紫色に熟す。
果実の先には花柱が残る。種子は4~5個入っていて、直径5mmほどの扁球形。
最新の画像[もっと見る]
- ケヤキ 枝ごと種子散布 5日前
- ケヤキ 枝ごと種子散布 5日前
- ケヤキ 枝ごと種子散布 5日前
- ケヤキ 枝ごと種子散布 5日前
- アカザの赤い実 大川地区 1週間前
- アカザの赤い実 大川地区 1週間前
- アカザの赤い実 大川地区 1週間前
- アカザの赤い実 大川地区 1週間前
- ハマボウフウの根生葉 河口の砂地 2週間前
- ハマボウフウの根生葉 河口の砂地 2週間前
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます