一関市花泉町、集落道をゆるやかに下って行くと、行く手に屋敷林が見えてきました。
立ち寄ってみると数年前まであった民家は洪水対策で移転したようで、作業小屋と農機具
小屋が残されています。幸い屋敷林はかつてのままで、樹下にフッキソウが群生していた
のを思い出して農道から覗き込むと、先に訪ねた時と同じように濃緑色の葉が群生してい
ます。花が咲くのは4月頃ですから、今見られるのはかたいツボミだけですね。
二枚とも2022.3.4撮影
フッキソウを漢字表記すると「富貴草」で、これは常緑性でいつも緑の葉をつけていること
や、匍匐性の茎を伸ばして盛んに繁殖することから、めでたい名前が付けられたようです。
名前の良さもあり、庭園や公園のグランドカバーとしてけっこう人気があるのだとか。
フッキソウの子房には胚株が4個あり、受精すると卵形の黒くて硬い種子になります。
種子は1個ずつ心皮に包まれ、その周りをゼリー状の果肉が包んでいます。
果実は真珠色をした球形で、大きさは直径5~10mm。食べるとほのかな甘味があります。
野鳥やタヌキなどが好んで食べますから、種子は動物散布と言うことになりますね。
2022.3.4撮影
フッキソウは2015年の5月に観察して、記事をアップしています。
属性や特徴については、下の青字をクリックして参照願います。
フッキソウは深山~亜高山帯の方が大きな群落を形成するのかも知れませんね。
グミ