里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

クサウラベニタケ 毒茸

2020-10-14 | 日記

加美町宮崎旭地区西部、尾根筋の急な山道をしばらく登って行くと、傾斜がゆるくなって
きましたから、この山の高みが近いのでしょう。一帯にはブナやトチを含む広葉樹林が広
がっています。そんな林床で見つけたのがクサウラベニタケです。
9月下旬~10月初旬、キノコの季節の早い頃に出る毒キノコです。あちこちに5~10本と
まとまって生えていて、つい採りたくなるような温和な姿をしています。

                              二枚とも2020.10.9撮影

キノコに関心を持ち始めた頃、ある集落近くの雑木林内を歩いていて、このキノコが群生
しているのを見つけ、食べられそうだからと採ってきたんですね。
キノコ図鑑と見比べて「たぶん・・シメジの仲間でしょう ?」と10本ほどを味噌汁に入れ
て食べてみました。万一中毒すると大変だから、家族には食べさせずに一人で食べました。
辛い・渋いなどの違和感はなく、ふつうに美味しいキノコですね。

食べた後、2~3時間たっても満腹感が続き「いつまでも腹がこなれないねぇ・・」と違和
感が生じてきました。10時頃に布団に入りましたが、突然激しい吐き気に襲われ、トイレま
で行けそうもなく畳の上に吐いてしまいました。その後も何度も吐き、24時間ほど不快感が
続きました。下痢症状もあって、トイレにも何度も行きました。
でも、医者に行くほどのこともなく、翌々日には体調も戻りました。
早期に吐いたのが良かったのかも知れません。

                              二枚とも2020.10.9撮影

イッポンシメジ科イッポンシメジ属のキノコで 夏~秋に広葉樹林やアカマツとの混交林
地上に単生~群生する。毒キノコで、カキシメジやツキヨタケとともに中毒例が多い。
毒性成分はムスカリン、ムスカリジンなどで、激しい嘔吐、下痢、腹痛などを引き起こす。
傘は直径3~12cm、やや鐘形から中高の平らに開き、表面は褐灰色~灰白色、平滑で粘性は
なく、湿ると縁に条線が出る。乾くと絹状の光沢を示す。
ひだはやや密で、柄に上生~直生する。初め白色、後に淡紅褐色。肉は薄くてもろく白色。
柄は長さ5~10cm、太さ5~15mm、上下同径~下方がやや太まり、ほぼ白色で中空。



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