栗原市築館地区、丘陵地の車道を走行していると、道下に棚田状の休耕田が何枚かあって、
そこに鮮やかな黄花が群れ咲いています。タンポポやブタナよりは草丈があるようなので、
サワオグルマでしょうか。休耕田に立ち入って確認してみましょう。
このときは山歩きの帰りでスニーカーでしたが、田んぼの土は湿っておらず、全くぬかる
むことなく歩きまわれました。休耕田でも今は草地ということになりますから、この植物
はオカオグルマでしょうか。
二枚とも2022.5.19撮影
オカオグルマは茎葉が小さくまばらで、茎に接し気味に付くことから、草姿がひょろ長く
見えるとあります。それに対してサワオグルマは茎葉が大きめで葉質も厚く、茎に対して
開き気味に付きます。生えている場所が草地である上に、茎葉の特徴がオカオグルマと合
致しますから、この植物はオカオグルマということになります。
二枚とも2022.5.19撮影
キク科キオン属の多年草で、本州~九州に分布し、草丈は20~65cm。
日当たりの良い草地や乾いた休耕田、耕作地法面などに自生する。
茎は直立、全草に白いくも毛が生える。
根生葉は多数で、ロセット状に展開する。葉身は長楕円形で長さ5~10cm、先端は丸く、
基部はしだいに細くなり無柄、まれに短柄がある。葉縁には不ぞろいな微鋸歯がある。
茎葉は下部では無柄、倒披針形~倒披針状長楕円形で長さ4~8cm、基部はほぼ茎を抱き、
先端は鈍形~鋭形。上部の葉は披針形で小さく、苞のようで先端は鋭形。
花期は4~6月、茎頂に散房花序を出し、3~9個の黄色い頭花を付ける。頭花の直径は
3~4cmで舌状花と筒状花からなる。 舌状花の長さは1.5cmほど。
痩果は長さ2.5~3.5mm、円柱形で肋があり上向きの白毛がある。冠毛は白色で長さ11mm。
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