南三陸町戸倉地区を流れる、水戸辺川沿いの林道を上がっていくと、西側から山が迫り
小岩壁が数百メートルにわたって続いています。
沢からは湿気が立ち上りますから「何か希少な羊歯が付いているかも ? 」と岩壁を
注視しながら歩いていきます。
すると岩の割目にイワデンダを見つけました。
「あれ、イワデンダは夏緑性の羊歯だよね、もう新葉が出たのかな ? !」
しかし、よく見るとイワデンダとは違うような ? 葉身が短いし、羽片に鋸歯があります。
全体が繊細に見えるし、何という羊歯なのか ? 帰ってからの宿題ですね。
二枚とも2015.3.14撮影
まだ三月中旬ですからね、羊歯の新葉が開いたとは考えられません。
湿気の過多とか明暗に関係なく、見つけた二三十株すべてが同じような状態ですから、
これらの葉で冬を越したと見るべきでしょう。
羊歯植物図鑑でイワデンダ属の羊歯を読み込んでいると、イワデンダの直ぐ下に
フクロシダの写真があって、見た目がそっくりです。
羽片には鋸歯があり、葉質が薄いと解説されています
自生環境も私が観察した沢沿いの岩壁のように、陰湿な岩壁となっていますから、
フクロシダで間違いないでしょう。ただ、この羊歯は夏緑性とあるので、葉が今も残っている
ことをどう解釈するのか・・・
2015.3.14撮影
イワデンダ科イワデンダ属の夏緑性羊歯植物で、北海道~九州に分布するが
暖地では稀で、絶滅危惧種に指定している府県もある。
陰湿な岩壁などに着生し、特に石灰岩壁を好む。
葉柄は赤褐色で光沢があり、長さ1~5cmで関節を持たず、基部に鱗片がある。
葉身は狭披針形で鋭尖頭、長さ6~20cmで叢生し、2回羽状中~深裂。
葉は薄い革質で淡緑色、裏面は緑白色で表裏ともに無毛。
ソーラスは淡褐色の丸い袋状の包膜で覆われ、頂点が不定に破れる。
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