里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

コシアブラ いぼ状の皮目

2019-02-18 | 日記
東松島市上下堤地区南部、丘陵地の狭間の農道を上がって行くと、堤があって道はそこで
行き止まりになっています。東側の狭間へ移るには尾根を越えるのが最短ルートになりま
すが、道がありません。見上げる斜面はモミの混じった雑木林で、幸い笹竹が少ないので、
さほど労せずに尾根を越えられそうです。

尾根を登りつめ、なだらかな頂稜を東へ歩いていくと、いぼ状の皮目が目立つ木が何本か
生えています。見上げると太枝は少なく、細枝もやや疎らで先端が反り上がっています。
これはコシアブラの木で、尾根筋や明るい松林内に多いように思われます。




                             二枚とも2019.2.14撮影

コシアブラの材は白く、木目が細かく光沢があるので、木地玩具や細工物などに利用されます。
米沢市の笹野一刀彫は、この材で作られています。

春が遅い東北地方では、春の彼岸に仏壇やお墓に花を供えることが困難なため、削り花、或いは
彼岸花と称する造花を供えました。
これは小刀や専用の刃物を用いて、コシアブラの木を菊の花びらのように削り出したものです。
これを赤や黄色、淡紅色など、地方ごとの好みで彩色しています。


〈湯滝の宿西屋 笹野花より〉


                                 2019.2.14撮影

コシアブラは2016年の11月に観察して、記事をアップしています。
属性や特徴については、下の青字をクリックして参照願います。
コシアブラの黄葉


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