登米市豊里町の県道を走行していると、道路と水路に挟まれた草地に白いラッパ咲き
の花が見えたので、車を止めて撮影してきました。
ラッパ咲きの花はナツズイセンですね。
まだ咲き始めたばかりで、一株以外はまだツボミの状態です。
数年前に一関市花泉町で観察したナツズイセンは牧草地と田んぼの間の窪地に
咲いていましたし、ここは水路脇なので、幾分湿り気のある場所を好むのかも知れません。
二枚とも2016.8.14撮影
ナツズイセンは中国原産と言われていて、我国へは古い時代に持ち込まれたようで、
史前帰化植物と言われています。稲作や畑作などの農耕文化は 多くが中国等から
もたらされたものであり、それらは同時に、多くの帰化植物を伴ってきたと考えられます。
飛鳥・奈良時代以前に渡来したそれらの植物を、史前帰化植物と定義するようです。
ナツズイセンはスイセンやヒガンバナの仲間ですから、球根には毒があります。
アルカロイド系のリコリンという毒で、摂取量によっては死亡することもあるようです。
そんな毒草を古代人がわざわざ持ち込んだのは、これを食料としたからではないで
しょうか。この毒は水に溶けますから、潰した後に灰汁で煮て、その後水に晒して
毒を流し去り、残ったでんぷんを食べたものと思われます。
2016.8.14撮影
ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草。原産地は中国で、史前帰化植物と言われる。
現在では本州~九州に分布し、人里に近い原野、道端、耕作地周辺などに生えている。
地中にはラッキョウ状の鱗茎があり直径4~5cm、春にスイセンの葉に似た葉を伸ばす
ものの、6月下旬頃には葉は枯れる。
花期は7~8月で、60cmほどの花茎を伸ばし、茎頂に散形花序を出し、4~7個の花
を付ける。花は淡紅紫色で、直径は5~8cm。
花被片は6枚で外側に反り返り、雄しべ6個、雌しべ1個。
3倍体植物のため結実せず、鱗茎で殖える。
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