気仙沼市本吉町馬籠地区の、耕作放棄田に咲いていたサワオグルマです。
ここは丘陵地の間にあって、浅い谷地形になっているため、水が浸み出てくるのでしょうね。
いつ来ても湿田のままで、田の中に踏み込めずに畔から撮影しました。
上手には数枚の耕作放棄田があって、もっと多くのサワオグルマが生えているのですが、こち
らは水を張ったようになっていて、長靴を履かないと入れないので来年に持ち越しですね。
二枚とも2017.5.12撮影
サワオグルマは山菜として食べられています。春の若葉や若い茎を摘み取り、てんぷらなどの
揚げ物、茹でてさらしてから、和え物、おしたし、汁の実などにして食べるようです。
ところが、シカは食べないのだとか。
タケニグサやキツネノボタンなどは毒草ですから、シカの忌避植物として知られていますが、
サワオグルマも嫌いなようです。人間は茹でたり晒したりして、アク抜き後食べますけど、
シカにはそれができませんからね(笑)
2017.5.12撮影
キク科コウリンカ属の多年草で、本州~沖縄に分布し、草丈は50~80cm。
日当たりの良い山間の湿地、休耕田、用水路脇などに自生する。
根茎を横走させ群生する。茎は中空で直立し、太くて軟らかい。下部は赤紫色を帯びることが多い。
茎や葉には白いくも毛が生える。
葉はやや厚味があり、根生葉や下部の葉には柄があり、葉身は卵状披針形で長さ10~20cm。
縁にはやや不揃いな三角状の鋸歯がある。上部につく葉は無柄で茎を抱く。
花期は5~6月で、茎頂にやや散房状に多数の頭花を付ける。頭花は舌状花と管状花とからなり、
舌状花は20~25個つき、筒状花は多数。花の直径は3~5cm、黄色で美しい。
総苞は長さ7~8.5mm、幅10~14mmの鐘形。総苞片は20~22個、幅1mmほど。
痩果は長さ4mmで無毛。冠毛は白色。
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