一関市花泉町永井地区東部、丘陵上の農道を東の方へ歩いて行くと、脇の水田の隅や縁に
フトイのような植物が茂っています。いわゆる田んぼの雑草ですね。
畳表として用いられるイグサよりは茎(桿)が太く、直径3mmくらいはありそうです。
ただ、フトイのように背高く伸びることはなく、低位置でゴチャゴチャしている印象です。
たぶん・・カヤツリグサ科のフトイの仲間でしょう。
二枚とも2020.8.13撮影
カヤツリグサ科フトイ属の植物の写真を見ると、フトイは茎(稈)の先端に花序が付き、苞葉
はありません。それに対し私の写真の植物は、花序の位置から先に苞葉が付いているものが
あるので別物ですね。同じつくりの植物には、ホタルイとイヌホタルイの二種があります。
小穂の形を見ると二種とも紡錘形をしていますが、ホタルイの方がズングリしています。
イヌホタルイの方が細長い形をしていて、私の写真の植物とそっくりです。
よって、この植物はイヌホタルイということになります。
2020.8.13撮影
カヤツリグサ科ソガタホタルイ属の1年草で、北海道〜九州に分布し、草丈は20〜70cm。
低地~山地の湿地、溜池畔や水田の隅などに自生する。匍匐根茎はない。
茎(稈)は太く、横断面は不明瞭な5〜6稜があり、表面に光沢はなく、太さ1.5〜3mm。
花期は7〜10月、花序は側生し、小穂が2〜9個付く。苞葉の葉身は1枚、稈に続き、正面
に浅い溝があり、長さ5〜10cm。小穂は褐色~淡褐色の紡錘形で長さ9〜18mm、直径
3.5〜5mm。小穂の鱗片は広卵形で長さ3mm、中肋は緑色でその両側は褐色を帯び、微突
端。多数の花がある。
痩果は広倒卵形で長さ1.5〜2mm、横断面はレンズ形。刺針状花被片は5〜6本あり、痩
果と同長または短く、下向きにざらつく。
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