里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ウシハコベの根生葉

2019-12-30 | 日記

石巻市北上町十三浜地区南西部、沢に沿った細い林道を上がって行くと、あちこちに杉や
真竹が倒れて道を塞いでいます。やむ無くその下を潜ったり、小枝を切り払ったりして通り
抜けます。10月の台風19号による被害と思われますが、この辺りは人の住まない地区になって
しまったので、全く復旧がなされていません。

林道脇には僅かな平坦地があり、かつては畑として耕されていたのでしょうが、今は低木
混じりの草藪になっています。そんな草藪際や林道脇に、ちいさな緑葉がたくさん生えて
います。よく見るハコベより葉が大きいですから、ウシハコベですね。名の由来もそこに
あって、葉や草丈が大きいので、牛に擬えてウシハコベと呼ばれたようです。

                             二枚とも2019.12.24撮影

ウシハコベはやや湿り気のある道端や農地周辺、水路際などに生えていて、半日陰でも嫌が
らないようです。秋に発芽する傾向があり、暖かい地方では地上部が枯れずに越冬するよう
ですが、宮城県内では冷え込みが強いと地上部を枯らすこともあります。

春の七草としてハコベが食されますが、同様にウシハコベも食べられます。
飼育する小鳥のエサとしても、よく利用されていますね。

                                 2019.12.24撮影

ナデシコ科ハコベ属の二年草または多年草 で、北海道〜九州に分布し、草丈は50cm。
やや湿り気のある道端や農地周辺、水路脇や林縁などに自生する。
茎はよく分枝して下部は地につき、上部は長く立ち上がる。上部には軟らかいちじれた毛と
腺毛がある。葉は卵形で長さ2.5〜8cm、鋭頭~鋭尖頭、下部のものは小さく、長柄がある。
上部のものは大きく無柄、両面無毛。
花期は主として4〜6月だが、暖地では年中咲く。
花は茎上部の葉腋に単生するか、集散花序につく。萼片は花弁に比べ少し短い程度、白毛と腺
毛が生える。花は白色の5弁花、花弁が基部まで深裂し10弁に見える。
花柱は5個、雄しべは10個。花柄は開花後に下向きに曲がる。
種子は長さ1.0~1.1mmのやや楕円の厚い円盤形で、全体に低い突起がある。

 

 



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