一関市萩荘地区、集落から沢に並行する農道を上がっていくと、なだらかな山裾を行くよ
うになります。山側が雑木林になっていて、その林床は下草や笹が少なく楽に歩き回れそ
うなので、何かキノコが生えていないか探してみました。
林内に幅2mほどの道形があり、たぶんかつての作業道と思われますが、今は落葉や枯れ
枝が厚く堆積しています。そこに大きな白いキノコが群生しているのを見つけました。
傘の直径が20cm以上もあり、それが30本ほども生えているので、なかなか壮観です。
木々を透かして見ると、先の方にも同じくらいの白い集団が見えます。
二枚とも2023.10.2撮影
一本抜き取って傘裏を観察すると、ヒダは非常に密できれいな白色、柄にほぼ垂生してい
ます。今までに見たキノコの中では、最も密なヒダですね。
傘やヒダの特徴から、たぶんシロハツの仲間でしょう。
キノコ図鑑でシロハツの頁を開き、その前後のページをめくってよく似た白い大型キノコ
を探すと、シロハツ、シロハツモドキ、ヒビワレシロハツ、ツチカブリモドキ、ケシロハ
ツなどがあります。その中でヒダが密で、他の特徴も合致するのがシロハツモドキです。
大きなものは傘の直径が25cmにもなるとあるので、シロハツモドキで間違いないでしょう。
二枚とも2023.10.2撮影
ベニタケ科ベニタケ属の大型キノコで、夏~秋にコナラやクヌギなどの広葉樹林の地上に
発生し、しばしば菌輪を形成して環状~塊状に群生する。
傘は直径6〜20cm、初め中央が凹んだ饅頭形、のち漏斗型となる。表面は平滑、色は白色
で成熟すると黄褐色を帯びる。発生直後は土壌や落葉を載せていることが多い。
ヒダは白色からクリーム色、のち成熟すると黄褐色のシミを帯びる。ヒダ間はごく密で、
柄に対して離生〜垂生する。柄は丈夫で、太く短い。表面は白色で、のち黄褐色を帯びる。
胞子紋はクリーム色。胞子は類球形で無色。
有毒キノコで、誤食すると腹痛や嘔吐、下痢などの症状が現れる。
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