栗原市栗駒地区、電力会社の送電線巡視路を北へ上がっていくと、岩手県境近くの斜面に
淡い黄褐色のキノコが何個か生えています。発生後間もないからか、たくさんの落葉を被
っているので、大きなものは除けてから撮影しました。今は乾いた感じですが、湿ると傘
の表面に粘性が生じ、落葉が取れにくくなっているのかも知れません。
若いキノコながら傘の中央がくぼんでいるので、チチタケの仲間でしょうか。
二枚とも2023.10.2撮影
1本抜き取ってみると、傘や柄にやや濃い黄褐色の点がありますね。
傘裏のヒダはやや密で、傘よりは濃い目の黄褐色で、柄に垂生しています。
キノコ図鑑でチチタケの頁を開き、その前後のページをめくるとよく似たキノコが載って
いて、キハツダケとあります。キハツダケの特徴と、前述した私の写真のキノコの特徴が
合致するので、キハツダケで間違いないでしょう。
ただ、キハツダケが発生するのはモミやマツなどの針葉樹の林床とあるのに対し、このキ
ノコが生えていたのは雑木林です。すぐ近くにマツはないものの、少し離れた尾根筋には
マツがあるので、決定的な矛盾ではないと解釈しました。
二枚とも2023.10.2撮影
ベニタケ科チチタケ属の中型キノコで、夏~秋にモミやマツなど針葉樹の林床に発生する。
傘は初め中央部がくぼんだ平たい饅頭形で、後に浅い漏斗形に開く。色は淡い黄色から淡
黄褐色。僅かに環紋があり、湿時には粘性がある。
ヒダは淡黄色~淡黄褐色でやや密、柄に対して垂生する。
柄は中空で長さ4~6cm、太さ 1.5~3cmで、色は傘とほぼ同色。
きのこを傷つけると、初め白色の乳液が出て後には青緑色に変色する。
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