石巻市桃生町、丘陵地の裾に沿って用水堀が流れていて、その縁に橙色の実を付けた植物
が10株ほど植えられています。40~50年前は、植木鉢やプランターに植えられているのを
よく見掛けたものですが、最近はあまり見掛けることがなく、珍しさから撮ってみました。
撮ってみたものの名前が判りません。実の様子からナス科の植物と思われますが、原産地
も薬毒の有無も判りません。「ナス科 外来種 橙色の実」で検索してみましょう。
二枚とも2023.12.9撮影
前述のワードで検索した結果、フユサンゴ(タマサンゴ)という植物が収載されていて、橙色
の実がよく似ています。改めてフユサンゴで検索して素性を確認すると、「ナス科の常緑
低木でボリビアやブラジルが原産地」とあります。
名前は主にタマサンゴ(玉珊瑚)と呼ばれ、別名としてフユサンゴがあるようです。
我国へは明治時代の半ばに渡来し、多くの品種があって園芸植物として流通しています。
鳥散布で種子が拡散することから、暖地では野生化している例もあるようです。
タマサンゴの実は珊瑚に例えられるほど綺麗な実ですが、ソラニンという有毒成分を含んで
います。誤食すると吐き気・嘔吐・頭痛などを引き起こすようです。
この成分は全草に含まれていて、特に未熟な青い実に多く含まれているとのこと。
ナス科の植物には、ヒヨドリジョウゴやワルナスビなど有毒植物が多いですね。
二枚とも2023.12.9撮影
ナス科ナス属の常緑広葉樹で南米原産、樹高は30~50cm。寒冷地では半落葉性~一年生。
茎は直立し、枝は緑色でよく分枝する。
葉は互生し、葉身は卵形~長楕円形で長さ5~10cm、先端は鈍頭か鋭頭、基部は楔形で
短い葉柄がある。葉表は濃緑色、全縁で縁が波打つ。
花期は7月~9月、花は葉と対生し、散形花序に1~4個の花を付ける。花冠は白色で直
径12~15mm、5深裂し裂片が平開する。雄しべ5、雌しべ1。
果実は直径15mmほどの球形の液果で、熟すにしたがって緑色→黄色→橙色→橙赤色と変化。
晩秋~冬の長期にわたって鮮やかな橙赤色の実を観賞できる。
種子は長さ3.5mmほど。
移植を嫌うので、種を播いて増やす。
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