里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ハタケシメジ 林道端に群生

2020-10-21 | 日記

気仙沼市本吉町山田地区北部、川沿いの集落道から、東側の山への比較的新しい林道を上
がって行くと、轍の間の狭い草地にキノコらしきものが見えます。
しゃがみ込んで観察すると、食茸のハタケシメジのようです。周囲を見渡すと、林道端の
草地にもたくさん生えていて、20mほどの範囲に100本ほどもありそうです。
こんなに群生しているのは初めて見ました。沢沿いの新しい林道ですから、工事の際に近
くの立木を伐採したようで、その根が林道下に埋もれたままになっているのでしょう。
その直上の林道端に、ハタケシメジが発生したものと思われます。

                             二枚とも2020.10.15撮影

ハタケシメジは先にアップした「クサウラベニタケ」によく似ています。
クサウラベニタケの誤食による中毒例が多いのは、このハタケシメジに似ていることが主
要因と思われます。私が間違えて食べたのも、ハタケシメジ似だったことによるものです。
見分けるには幾つかのポイントがありますが、次の二点で見分けるのが良いでしょう。

①傘裏のヒダが白いのがハタケシメジで、ほぼ淡紅褐色がクサウラベニタケ。
②柄がしっかりと充実(中実)しているのがハタケシメジで、中空で摘まむと直ぐつぶれるの
 がクサウラベニタケ。

この林道では40本ほど採取し、夕飯時にミソ汁でいただきました。
初め10本だけ食べ、一夜明けても全く中毒症状が現れないことを確認してから、残り30本
をいただきました。両者はよく似ていますから、念には念を入れた方が良いでしょう。

                             二枚とも2020.10.15撮影

キシメジ科シメジ属の中~大型キノコで、夏~秋に林道端や耕作地周辺などの地上に束生、
或いは群生する。日なたでもよく発生する。
傘は直径3~12cm、初めは饅頭形、後に広饅頭形~扁平になる。縁は初め内巻きし、後に
裂けたり、巻き上がったりする。表面はしっとり感はあるが粘性なく平滑。
色は暗黄褐色~灰褐色~褐色で、放射状の繊維紋があることが多い。
ヒダは柄に直生~垂生し、密で白色~汚白色、古くなるとやや黄色味を帯びる。
柄は長さ5~10cm、直径7~18mm、ほぼ上下同形。表面は平滑で中実、傘とほぼ同色で、
下方は褐色を帯びることもある。肉は白色、変色性無く、無味無臭。



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