里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ミヤマキケマンの新葉

2018-03-29 | 日記
登米市東和町米川地区の北東部で、二股川支流の上流域を踏査後、沢沿いの林道を
下っていくと、耕作地や農家が点在する場所に出ました。
耕作地は沢沿いに続いていますが、所々に耕作放棄地があり、既に若木の林になって
しまった場所もあります。

山裾の耕作放棄地で見かけたのが、ミヤマキケマンの新葉です。
葉が暗めの緑白色で、細かく裂けていますから容易に識別できます。




                             二枚とも2018.3.24撮影

ミヤマキケマンが属するキケマン属の種子には、エライオソームとよばれるアリを誘引する
物質が付属体として付いています。莢から種子が落下すると、アリが見つけて巣に運びます。
アリは巣の中で、種子に付いたエライオソームの部分だけを食べます。
種子そのものは食べられずに、巣内のごみ捨て場に捨てられたり、巣の外に土と一緒に放り
出されたりし、そこで時季がくると待って発芽するわけです。
このような種子の散布をアリ散布と呼ぶようです。
カタクリやスミレなども、この方式で種子散布を行っています。


              〈アリの好物 キケマンの種子〉


                                 2018.3.24撮影

ミヤマキケマンは2016年の4月に観察して、記事をアップしています。
属性や特徴については、下の青字をクリックして参照願います。
群生するミヤマキケマン



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