一関市花泉町、丘陵地の林道をたどると、樹林がとぎれ水田が広がる一角にでました。
東側の田んぼは耕作されていて、今は田植えの最中です。西側は棚田だったのでしょうが、
耕作放棄されて年数が経つようで、草丈のある雑草に被われています。
耕作放棄地を少し下ると細い沢が流れていて、その流れに沿って雑木林が広がっています。
薄暗い雑木林際に、何か白い花穂を付けた木が一本だけ茂っています。
歩み寄って確認すると、白い花穂はウワミズザクラかイヌザクラのようですが、花穂の長
さが幾分短いように見えるので、イヌザクラかも知れません。
二枚とも2022.5.15撮影
梢の花穂を見ただけでは自信がないので、葉の特徴から識別したいと思います。
ウワミズザクラの葉は幅広で、先端部が尾状に長く伸びており、葉縁には鋭い鋸歯があり
ます。写真の葉は幅が狭く、先端部はさほど長くなく、葉縁の鋸歯も目立ちません。
これらはイヌザクラの葉の特徴と合致します。よってこの樹木をイヌザクラと同定します。
イヌザクラは丘陵~低山地に自生していて、深山では見られないようです。
私が踏査する宮城県北~岩手県南では、個体数はかなり少ない印象で、希少種と言って良
いかも知れません。この日も6~7km歩き回ったものの、二本しか確認できませんでした。
2022.5.15撮影
イヌザクラは2019年の1月に観察して、記事をアップしています。
属性や特徴については、下のURLをクリックして参照願います。
https://blog.goo.ne.jp/snobo045/e/e797da33feeb30664e3b765e7beb32af
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