2月5日(水)当院の整形外科外来に、地域の基幹病院整形外科から50歳代後半の男性が紹介されてきた。1月23日転倒して前額部を打撲した後から、両手両下肢のしびれと右手の脱力が生じていた。
先方で行った頸椎MRIで軽度の頚髄損傷を認めていた。ただし、以前からの狭窄症もあった。いずれ手術になる可能性があるそうだ。
受診した日に当院で術前検査として血液検査を行うと、炎症反応の上昇(白血球11200・CRP14.7)があった。さらに胸部X線で左胸水らしい陰影があった。(左が当院、右が基幹病院受診時)
2月6日の内科外来に紹介となった。外来担当の内科の若い先生から、相談されて、画像と血液検査を確認した。1月23日の血液検査は白血球の上昇はなく、CRPは陰性だった。
普通に考えれば感染症で肺炎・胸膜炎か膿胸になる。発熱は経過を通りしてないらしい。さらにHbが9g/dl前後で横ばいだが、そもそもこの値は貧血だった。(血清鉄低値・血清フェリチン高値でMCVは80台)この期間では慢性炎症と言い難く、以前からMDSでもあるのだろうか。
とにかく胸部CTで確認しましょう、となった。その日は大学病院から呼吸器科外来に応援医師が来るので相談できる。
胸部CTでは肺炎というより膿胸疑いの像があった。相談の上、基幹病院の呼吸器内科の外来に紹介(というか戻す)ことになった。