6月12日に間質性肺炎から縦隔気腫をきたした87歳女性が入院した。入院後は安静だけで縦隔気腫が減少した。一人暮らしで、親族は施設に入所させたかったが、本人はかたくなに拒否して自宅に退院した。といっても、認知症で日常生活全般に見守り・介助を要する。交代で毎日様子を見に行っていた。
土曜日に自宅で倒れているのを発見して病院に連れてきた。日直の先生が検査すると、縦隔気腫だけではなく、気胸・皮下気腫・後腹膜気腫を認めた。ただし患者さんは意外に元気で、入院はしないと主張して帰宅した。しかし胸痛があり、具合が悪いのを自覚したようで、昨日の日曜日に再受診した。昨日は私が日直で出ていたので、ちょうどよかった。気胸の程度はドレナージするほどではないので、安静しかない。気胸が悪化してドレナージが必要になったらするのかというと、難しいと思われる。肺と胸膜が吸引に耐えられないだろう。
カテーテル感染をきたした98歳男性の培養結果が出た。カテーテル尖端の培養でMRSAが真っ先に検出された。血液培養もMRSAがでるかと思われたが、2セット(カテーテルからと末梢静脈から)から腸球菌(Enterococcus faecalis)が出た。するとカテーテル尖端からのMRSAはcontaminationなのかもしれない。抗菌薬はバンコマイシンにしているので変更はない。