1月29日(水)は内科外来に出ていた。再来を診ながら新患もみることになっている。60歳代前半の男性が新患として受け付けされていた。
3日前からの頸部痛で整形外科外来を受診した。血圧が203/112mmHgと高く、高血圧症を指摘されているが、治療はしていなかった(高熱で普段より上昇したらしい)。体温が39.1℃と高熱があり、発熱外来に回された。
システム上、外来を受診して発熱があると発熱外来に回される。(呼吸器症状の有無に関わらずなのが問題ではある)発熱外来では新型コロナとインフルエンザの迅速検査(抗原定性)検査が行われる。
新型コロナかインフルエンザが陽性の場合、特に外来治療で問題なければ、そのまま発熱外来で処方が出て帰宅となる。病状が悪くて、画像検査や血液検査が必要な時は発熱外来の診察室で対応する。
陰性の結果だと、外来(大抵は内科外来)に回される。迅速検査が疑陽性の可能性もあるので、罹患者(特にコロナ)をそのまま外来に入れてしまうという問題はある。
発熱外来担当(内科)は整形外科の外来だけではなく、内科外来も受けつけるよう、指示していたのだった。(頸部痛と発熱は別と考えたか)
内科外来の看護師さんは、昼近くになっても患者さんが回されてこないので、整形外科外来に問い合わせていた。症状からみて、化膿性脊椎炎が考えられるので、整形外科で完結して内科には回ってこないかもしれないと伝えた。
整形外科外来では高熱・頸部痛という症状から、血液検査と頚椎CTをオーダーしていた。白血球9200・CRP21.1と炎症反応の上昇があった。頸椎CTでは予想通り異常は指摘し難い。頸椎の造影MRIがオーダーされた。
その日の午後に当方は内視鏡的胃瘻造設があり、消化器科医といっしょに行った。終了後に、午後に行われたMRIの結果を画面で確認した。頸椎5・6の所見を炎症と示唆する所見を認めていた。
翌日に血液培養2セットからグラム陽性球菌が検出された。おそらく黄色ブドウ球菌だろう。当院整形外科入院で治療することになった。