昨日夕方過ぎに、肝硬変で消化器科の外来に通院している69歳男性は、倦怠感とも違和感ともつかない症状で病院を受診しようとした。自宅の車で病院に向かうはずだったが、脱力感があって動きにくくなり、救急要請した。昨日の当直は神経内科医だった。車いすに座って話をしてみたが、それほど意識障害というほどではなかったそうだ。血清アンモニアを測定すると300と上昇していた。普段は50前後の値だった。日直の私が車で病院から帰る途中に、携帯電話に連絡が入った。とりあえずアミノレバン500mlを点滴して入院させてもらうことにした。
今朝ベットサイドに行くと、普段と同じ状態に戻っていた。血清アンモニアは54と普段の値になっていた。特に感染症の併発はなかった。昨日は一時間弱外で庭いじりをしたというが、それほど体の負担になったとは思えないという。外来で診ている消化器科医によると、利尿剤が効きすぎた可能性があるというが、アルダクトン25mgだけなので多いわけではない。この方はアルコール性ではなく、ウイルス性肝炎でもなく、他院で肝外門脈閉塞という診断がついているという。へえーっと思ったが、そのまま退院でいいといわれ、時間がなかったので画像を確認しなかった。