なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

脳梗塞

2024年12月13日 | 脳神経疾患

 12月10日(火)に地域の基幹病院脳神経内科から、脳梗塞の70歳代後半の男性が転院してきた。

 11月13日の夜間に右半身麻痺が発症した。病院に搬入されて、11月14日午前1時に頭部CTが行われた。脳出血はなく、脳梗塞はまだ描出されていない。午前2時に頭部MRIが行われて、拡散強調画像で左放線冠に新規の脳梗塞を認めている。FLAIR画像ではまだ描出されていない。

 入院してその日の午後5時前に頭部CTが行われていて、CTでも脳梗塞は描出されている。

 入院翌日の11月15日午前11時に頭部MRIが再検されていて、搬入時よりは梗塞巣がやや増大していた。これは進行の度合いを見たのだろう。

 転院時にCDに入っていた画像で、入院後の変化がよくわかる。転院時に画像添付なしというのはほとんどないが、どのくらいの画像を入れるかは担当医によって違う。

 

 ラクナ梗塞になるが、場所が悪く、右半身麻痺はほぼ完全麻痺だった。リハビリをしても歩行はできないので、介助で車椅子移乗までになる。構語障害・嚥下障害もあるが、なんとか食事摂取はできる。

 転院翌日の血液検査で炎症反応の上昇(白血球15000・CRP15)があって、発熱はなかったが、ちょっと驚いた。胸腹部CTで確認したが、肺炎(誤嚥性)はなかった。尿カテーテルが留置されていて尿混濁があり、除外診断にはなるが、尿路感染症を反映しているらしい。

 陳旧性心筋梗塞の既往があり、抗血小板薬を2剤内服していた状態で脳梗塞を発症している。CTで冠動脈3枝の石灰化が目立ち、動脈の走行がわかるくらいだった。家族には入院中の脳梗塞、心筋梗塞がありうることをお伝えした。

 

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脳梗塞

2024年11月23日 | 脳神経疾患

 11月10日(日)は日直で、その日の当直は腎臓内科の若い先生だった。11日(月)の午前中に、「やっぱり脳梗塞だった」という声が聞こえた。同量のさらに若い先生に解説していた。

 60歳代半ばの女性が10日午後7時に当院救急外来を受診した。その日の昼(午後0時)から右半身のしびれを自覚していた。

 5年前に右上肢のしびれで地域の基幹病院(整形外科だろう)を受診して、頸椎ヘルニアといわれたという既往がある。ただしその時より症状は強く、その時は右下肢のしびれはなかった。

 意識は清明でバイタルはまったく異常がない。右半身の麻痺があるかどうかだが、わずかに右上下肢で麻痺があると判断していた。右上肢のバレー徴候で第5指徴候(右第5指が離れる)があり、右下肢の軽度の動揺性があると記載している。

 頭部MRIの拡散強調画像で、左延髄のわずかな高信号域とADCで同部位の低信号がある、とみていた。

 脳梗塞(左延髄梗塞)として基幹病院に紹介した。先方の再検で脳梗塞が確定したと報告が来た。「お見事でした」、なのだった。

 

 放射線科の読影レポート(遠隔診断)では、MRIで「新規病変なし(脳梗塞は認めない)」となっていた。(時々読影結果に問題のある先生)

 

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脳梗塞

2024年11月20日 | 脳神経疾患

 11月18日(月)に市内の整形外科クリニックから右半身脱力(不全麻痺)の80歳代前半の男性を紹介したい、と連絡が入った。普段は隣町の内科医院に高血圧症・糖尿病で通院している。その整形外科にも定期的に通院していた。

 発症は11月15日(金)の昼頃で、ふらついて転倒したそうだ。右半身の脱力(不全麻痺)があった。そのまま様子をみていたらしい。つかまり歩行はできて、そのうち慣れて足を引きずって歩行できた。箸を使うのが不自由だった。

 その日は整形外科で診る病気と思って受診していた。妻(要介護)と息子の3人家族だが、別居の娘さんが連れて来ていた。

 意識は清明で軽度の脱力がある(MMT4)。感覚障害はなく、頭痛・嘔気はなかった。脳梗塞のようだ。

 月曜日はMRI検査が混んでいる。連絡すると午後4時になりますということだった。日数的には頭部CTでも所見が出るだろう。CTで左放線冠に梗塞巣を認めた。ラクナ梗塞になる。

 4日目でいまさらという気もしたが、入院治療はどうかと勧めた。本人は嫌がっていたが、娘さんの説得で入院になった。入院後に頭部MRIも行った。

 場所的にはちょっと病変が進むと完全麻痺にもなる部位だった。経過をみないと症状がどこで固定するかわからない。抗血小板薬とエダラボンで治療を開始した。翌日には症状が軽減したが、自然経過なのだろうか。

 

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寝不足?

2024年10月27日 | 脳神経疾患

 10月23日(水)の昼前に、脳神経内科外来に脳出血後遺症で通院している60歳代後半の男性が、「頭がぼーっとする」という訴えて受診した。

 ふだん診ている非常勤の担当医は午前中だけなので、内科外来に回って来た。2~3日前から頭がぼーっとするという。仕事は大型トラックの運転をしていて、職場は隣県にある(住所は当地)。独身だが、同年配の知人の女性がいっしょにきていた(関係は詳しくは訊かなかった)。

 会話は普通にできるが、何となく反応が遅いように感じられる。見当識障害はない。歩行してもらうと特に問題はなかった。

 前日にトラックの左側のミラーをぶつけてしまったそうだ。また赤信号とわかっているのに、そのまま進行してしまったという。幸い事故には至らなかった。

 電柱が斜めに見えたともいうが、受診時にはなかった。複視や眼球運動の異常はなかった。頭痛、嘔気はない。

 会社から今日は休むようにいわれたという。寝不足はあったようだ。寝不足からの疲労とされたのだろうか。

 2018年に県内の別の地域にいた時に脳出血(左視床出血、軽度)を発症していた。右半身のしびれがあり、クロナゼパム0.5mg錠を3錠分3で内服していた(降圧薬はアムロジピン5mg1錠)。この薬は日中の活動に影響しないか気にはなった。

 頭部CTで脳出血はなかった。脳梗塞の精査に頭部MRIを行うことにしたが(脳腫瘍・脳炎の鑑別も含めて)、その日MRIは婦人科の造影2件などもあり混んでいた。実施は夕方になるという。朝食べないで来たというので、点滴と血液検査(異常なし)をした。病院の売店で食べ物を購入して食べていいことにした。

 あのガンガンとうるさい頭部MRIの最中に、放射線技師さんの表現では爆睡していて、これは寝不足じゃないですかといわれた。頭部MRIで新規の病変はなかった。翌10月24日も脳神経内科の外来(非常勤医)があったので、そこでも診察してもらうことにした。

 結局寝不足かもしれないということになったようだ。クロナエパムは漸減することになり、後はふだん診ている先生宛に経過をみて下さいとカルテ記載していた。

 

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脳梗塞

2024年10月16日 | 脳神経疾患

 7月下旬に90歳代前半の女性が熱中症で救急搬入された。一人暮らしで敷地内の別棟に弟夫婦が住んでいるが、そちらも高齢なので毎日は訪問していなかった。

 別の弟が自宅を訪問して、室内で倒れているのを発見して救急要請した。室内はエアコンは付いているが使用していなかった。というか、最近新しいエアコンが設置されたが、使い方がわからなかったそうだ。

 室内は暑く、前日から動けなくなっていたようだ。会話はできて、特に麻痺など脳血管障害を来したような症状はなかった。画像検査では異常がなく、血液検査では感染症は否定的だった。

 控えめな量の点滴をして経過をみると、食事摂取は良好だった。普通ならそこで退院だが、介護できる人がいなかった。そもそも介護保険申請もしていなかったので、そこから始めることになった。

 高齢の弟さんたちは、病院から施設に入れてください、ということだった。地域包括ケア病棟は入院期間60日で、その間の施設入所は難しい。急性期病棟に少し長くいてもらってから、地域包括ケア病棟に転棟となった。

 住所は地域の基幹病院の方がずっと近いが、先方に入院したとしても介護の関係で自宅退院できなければ当院転院になる。最初から当院向きの患者さんではあった。

 今週末(18日)に施設入所が決まっていたが、15日(火)の午前中にリハビリスタッフが左半身麻痺に気づいた。下肢はほとんど動かない(MMT1)、上肢はわずかに動いていていた(MMT2、午後には3)。

 朝食時も症状が出ていたと思われるが、食事はベットのギャッジアップで介助なので気づかなかったらしい。明らかなムセはなく、会話はほぼ普通に聞こえる。

 心房細動はなく、陳旧性ラクナ梗塞で通院している医院から抗血小板薬が処方されていて継続していた。就寝中の脳梗塞発症と判断された。週開けのMRIは混んでいたので、頭部MRI検査は昼直前になった。

 MRIの拡散強調画像で右放線冠に梗塞巣を認めた。水平断だとそれほどでないように見えるが、矢状断だと結構目立つ。

 退院・施設入所は延期として、脳梗塞急性期の治療を開始して経過をみることにした。

 

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硬膜下血腫

2024年10月15日 | 脳神経疾患

 先週末は土曜から月曜まで3連休だったが、日直・当直に入っていなかったので3日間の休みとなった。月曜日に入院中の超高齢者がCVカテーテルを抜去してしまったという連絡があっただけだった(末梢静脈から点滴へ)。

 

 今日3日間の外来受診・入院をざっと確認した。日曜日の午前8時過ぎに、昏睡(JCS300)の100歳代女性が救急搬入されている。土曜日の当直だった内科の先生が対応した。

 自宅で生活している方で、朝に家族がベットサイドのポータブルトイレの前で倒れているのを発見した。訪問看護に連絡して、当院への救急搬入を指示された。

 血圧は179/89と高値で、酸素飽和度は問題なく、発熱もない。脳血管障害が疑われた。

 頭部CTで右硬膜下血腫を認めた。くも膜下出血も伴っている。これは急性の変化に見える。

 今月の3日か4日に転倒して、頭部を打撲していたそうだ。そこで血腫ができて進行したのか、いったん出血があったところにまた出血したのかはわからない。(放射線科ではどのように読影するのだろうか)

 家族と相談して、高次医療機関への搬送は希望しなかった。(昏睡であることと年齢で受けてもらえない可能性がある)当院入院で経過をみることになった。

 入院後は、翌日の早朝に亡くなられた。DNARの方針だったので、死亡確認は日曜日の当直医が行った。

 患者さんや家族には関係ないことだが、当直明けの午前8時前に昏睡の救急搬入を受けることになるのは(当直は翌日午前8時30分まで)、身体的にも精神的にもきつい。その日は少なくとも午前中いっぱいは病院にいたのだろう。

 

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「意識障害の評価方法」

2024年10月02日 | 脳神経疾患

 「集中治療医学講座6 意識障害の評価方法」は昭和57年発行の古い本だ。懐かしくなって、再度購入した。

 amazonでは一時品切れとなっていたが、楽天ブックでは出版社取り寄せになっていたので購入手続きをした。一定期間後に連絡がなければ取り消し扱いということだったが、無事届いた。

 昔、研修医3年目に勤務していた病院(研修病院から半年の派遣)で院内職員向けに講義することになった。この本をもとにして話をしたが、結構受けた。指導医の先生にも面白かったと褒められたが、この本の内容が良かったというだけだった。

 Japan coma scale(JCS、3-3-9度方式)を作成した脳外科医が詳しく説明していてわかりやすい。一部抜粋して記載する。

 

 JCS Ⅰ. 刺激しないでも覚醒している状態(1桁で表現)

  Ⅰ-1 大体意識清明だが、今は一つはっきりしない

 ”意識清明といい切るには今一つ抵抗がある”とはどういう場合をさすか。3-3-9度方式の最も非科学的部分で、判断する個人によりかなり違った結果が出てきそうなところである。このような意識レベルは除去してしまった方が良いように思われるが、事実使ってみると案外便利で使われることが多い。

 われわれが”1”と判断する例は。たとえば名前、生年月日がいえるし見当識もあるが、正しい答えが出るまでに何回も間違えるとか、時間がかかる場合、また連続引き算、たとえば100から9を連続して引かせてできなかったり、途中から引けなくなったりした場合も”1”にしている。このほか診察途中ほどんど喋らず、答えも”うなづく”とか”頭を横に振る”ような動作で返ってくるとか。”うん”と答えるような患者、また反対に診察中何かにつけて、”口をはさむ”患者の場合も、一応”1”にしている。

 このような判断が正しいかどうかわからないが、いずれの場合でも”1”には緩衝効果が期待できる。意識清明として無罪放免するには一抹の不安を覚えるなら、”1”と理解しておく方が無難である。

 Ⅰ-2 見当識障害がある

 ”今日は何月何日ですか?”と聞いて、どこまでを誤りとするか。たとえば今日は”11月3日”としてみよう。患者の答えが10月とか12月でしょうというのみで、日付をいえないときには見当識障害(時)があると判断する。これに対して11月までは正しく答えるが、日付のわからない場合はどうするか。このような場合には、”月の始め、中頃、終わりかどうか”を聞いてみる。月の初めだとこたえれば見当識正常と判断している。正常成人でもときに月日に対して無頓着な人がいるからである。なお、”場所”、”人”に関する見当識障害の判定で問題の起こることは少ない。正しい病院名がいえなくても”通称”病院名で正しければよいし、遠隔地から自動車で来院したような患者の場合、”大阪の病院”、”東京の病院”だけでも正しいと判断している。また愛妻を”うちのオバハン”といっても問題なかろう

 Ⅰ-3 自分の名前、生年月日がいえない

 名前を聞いて間違う正常成人はまずいない。したがってどんな形の間違いでもすべて誤りである。ときに結婚前の姓を名乗る女性がいる。生年月日も正常人で間違うことはまずなく、また答えるのに躊躇する女性もいない。これに反し、年齢を聞くと正常人でもときに1つや2つ間違うか、あやふやな人がいる。生年月日と年齢の大きな違いは、前者が過去の記憶であり、後者は最近の記憶に属することである。なお、幼児の場合には年齢を聞くか、学童児であれば誕生日を聞くとよい。

 

 飼い猫も、飼い主と他人を区別できて(人)、夕方家に帰って来るので(時、場所)、見当識障害はないと判断される、という話をしてけっこう受けた。

 お婆さんといえる年齢の女性が救急搬入されて、名前の姓が違っていたことがある(名は合っていた)。家族に訊くと、「ああ、お婆ちゃん旧姓だ」、といわれたことがあった。

 

意識障害の評価方法 (1982年) (集中治療医学講座〈6〉)

 

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脳出血

2024年09月19日 | 脳神経疾患

 9月18日(水)の内科外来(再来)に、高血圧症の70歳代初めの女性が受診した。降圧薬を4種類使用しているが、血圧は120台で安定していた。

 病状やそれ以外のことで時間がかかる患者さんが多い。その中で、心気的は訴えもなく、血圧も安定しているので診察がすぐに終わる有難い患者さんだった。高脂血症もあるので、半年に1回検査をしているが、結果は問題なかった。

 その日は珍しく、実はと話し出した。40歳代後半の息子さんが当院の回復期リハビリ病棟に入院しているという。

 

 1か月前に左半身不全麻痺と知覚鈍麻の症状が出て、地域の基幹病院に救急搬入された。頭部CTで脳出血(左被殻出血)と診断され、脳外科に入院した血腫が小さく保存的治療になった。

 高血圧症があったが放置していたそうだ。比較的若年でもあり、内科で二次性高血圧症の精査をしたが、特に二次性ではなかった。降圧薬2種類(ARBとCa拮抗薬)が処方されて、血圧は軽快している。

 転院時には血腫は吸収されていた。多少の麻痺は残るかもしれないが、日常生活には支障がない。別の仕事をしていたが、実家に戻って来て自営業を手伝っていたそうだ。

 

 担当の内科医から退院後は近くのクリニックでといわれているが、いっしょに外来で診てもらえないかということだった。夫婦や親子でいっしょに(同日の同じ予約時間)通院している患者さんたちもいるので、問題はない。

 研修医のころは高血圧症放置で40歳代で脳出血発症というのは時々あったが、最近はほとんどみない。

 印象的で今でも覚えている患者さんもいる。電気工事店を経営している40歳代の男性が、電信柱に登っている時に脳出血が発症した。電信柱の上から助けを求めて、近くの人が救急要請した。いわゆる命綱は装着しているので転落はしなかったが、電信柱から降ろすのには消防のレスキュー隊が必要だった。

 ほぼ完全麻痺で歩行はできず仕事は難しかった。兄弟たちの希望で、リハビリ病院に転院していったが、改善は見込めなかった。(お子さんはまだ中学生)

 

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脳梗塞

2024年09月17日 | 脳神経疾患

 9月13日(金)に地域の基幹病院から80歳代半ばの男性が転院してきた。脳梗塞のリハビリ目的だった。

 当方が内科外来で診ている患者さんで、9月初めの予約日に来院しなかった。連れて来る娘さんの都合で、翌週にでも来るのかと思っていた。

 8月19日に左不全半身麻痺が発症して、先方の病院に救急搬入されていた。おそらく夜間で、当院の当直医が整形外科医だった日で、脳血管障害疑いだと当院には搬入されない。

 送られてきた画像を見ると右放線冠に梗塞巣があった。MRIではそれほどひどい脳動脈硬化はない。心房細動はない方で、疑ったが捉えられなかったと記載されていた。部位的には通常のラクナ梗塞になる。(部位的には麻痺が出てしまう)

 脳梗塞というよりは入院後の不穏・せん妄が著明で苦労されたようだ。転院前には過活動型せん妄から低活動型せん妄になっていまい、廃用が進行しています、とあった。

 

 認知症とは思っていたが、娘さんから急に動きが止まって反応がなくなることがあるといわれた。当院の脳神経内科外来に紹介すると、非けいれん性痙攣重積発作が疑われた。診断的治療で抗けいれん薬が処方されたが、有効ではなかったので、中止となっていた。

 11年前に脳室内出血を来した病歴がある。当時当院にも脳外科医が一人いて、原因不明として脳血管障害の専門病院に紹介していた。結局原因不明で保存的治療後に当院にリハビリ目的で転院となった(2か月のリハビリで退院)。

 

 担当が別の先生になったのは、転院の主治医を順番で回していることもあるが、現在当方の入院担当数が多いためだったようだ。

 

 

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脳梗塞(アテローム血栓性脳梗塞)

2024年09月14日 | 脳神経疾患

 9月11日(水)に脳梗塞の60歳代後半の女性が、地域の基幹病院脳外科からリハビリ病棟に転院してきた。担当は別の内科医だが、当院は70歳代後半から90歳代の患者さんがほとんどで、60歳代だと(比較的だが)若いという印象があって目立つ。

 MRIで右中大脳動脈領域に散在性の梗塞巣があり、MRAで右内頚動脈閉塞があった。脳動脈全体にかなりの動脈硬化を認める。

 まさにアテローム血栓性脳梗塞で、側副血行が発達したので、このくらいの梗塞巣で済んでいるのだろう。基礎疾患として高血圧症・糖尿病・高脂血症があり、喫煙もあった。

 症状は右半身不全麻痺・構語障害(軽度)・左半側空間無視だった。食事摂取は自力できるが、ベットでの起き上がり動作も介助を要する。

 「右内頚動脈閉塞に対する脳外科手術も考慮しているが、まずはリハビリ優先で」と記載されていた。脳血管がこれだけ動脈硬化だと、冠動脈など他の動脈の状態も気になる。

 

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