なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肛門周囲膿瘍

2025年02月16日 | 外科疾患

 今月末に地域の基幹病院で感染管理のカンファランスがある。そこで発表するので、また2週間分の発熱外来受診者をまとめている。

 発熱があると自動的に発熱外来に回されるので、腹痛・下痢の腸炎症状があっても、とりあえずインフルエンザと新型コロナの迅速検査が行われる。

 2月6日(木)に市内の医院から外科外来に紹介された肛門痛の15歳女性も、微熱があったのでまず発熱外来扱いとなった。結果は(当然)陰性。

 肛門周囲膿瘍と診断されたが、外科医は切開前に単純CTを撮影していた。ふだんあまり見ることがない肛門周囲膿瘍のCT像になる。

 切開排膿後も通院しているが、順調に軽快していた。まれに「クローン病の症状でした」ということもあるが、今のところは違うようだ。

 

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鼠径ヘルニア

2024年11月26日 | 外科疾患

  11月22日(金)の当直の時に、嘔吐が続く90歳代初めの女性が受診した。家族が救急要請したが、救急隊到着時には嘔吐が治まっていた。歩行もできることから不搬送となり、家族の車での受診となった。

 腹部は平坦・軟で圧痛もなかった。しかし車で来る途中にも嘔吐があり、病院到着後も少し嘔吐していた。腹部X線を省略して腹部CTを撮影したが、単純X線も撮っておいた方がよかった。

 左鼠経ヘルニアが写っていた。腸管の拡張と腸管内消化液もある。一時的に腸管の流れが悪くなったのが嘔吐の原因らしい。それにしても、腹部を診た時にズボンの下げ方が足りなかったのだった。

 腸管をゆっくり押し込むと戻った。整復?後に腹部CTを再検すると、腸管は腹腔内に戻っている。それでも脂肪組織らしいものがまだ残っているように見える。土日に当院で経過をみるのも外科の対応ができないので、躊躇われる。

 家族にヘルニアの話をすると、地域の基幹病院外科に紹介されて診察を受けていた。経過観察となったが、何かあったら(嵌頓したらということ)、受診するようにされていた。経過をみていいのか判断がつかないので、紹介することにした。連絡すると診ていただけるということだった。

 

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