なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

大晦日の当直

2013年12月31日 | Weblog

 今日は当直で午後3時に病院に来た。日直帯で43名受診していた。意外に小児科の受診は少なくて、内科分の受診が多かったようだ。日直の消化器科医に聞くと、ほとんどlがウイルス性と思われる胃腸炎で、流れ作業的な対応になったという。点滴をするかどうかの判断で、処方はまったく同じものになる。入院は93歳男性の肺炎のみで、その点ではましだったかもしれない。当直帯はどうなるか。

 一昨日に消化器科に61歳男性が肝膿瘍で入院していた。白血球数27000、CRP24はいいとして、血小板減少3万でFDPが1300、D-dimerが500と見たことがない値になっていた。腎不全で敗血症性ショックになっていたが、今日の検査では少し持ち直して、尿が出始めたとあった。血液培養でグラム陰性桿菌が出ていた(菌種はまだ)。メロペンとフラジールを使用している。

一昨日入院になった尿管癌の女性は食欲が出ていなかった。高カルシウム血症と低カリウム血症があり、まずはその補正を行っている。今日の検査では入院時よりはいいもののまだ正常域ではない。COPDの肺炎で入院した高齢男性は軽快していた。低カリウムで筋原性酵素の上昇した男性は、血清カリウムが正常化して酵素も改善しているが、炎症反応が入院時より下がっているもののまだ高い。炎症をきたす疾患が何か隠れているようだが、今のところよくわからない。

 2014年の学会出張は、4月の内科学会、同じく4月の消化器病学会、10月の感染症の学会にする予定だ。原則東京で開催される学会にしているので、このようなラインナップになる。以前から一度行ってみたかったリウマチ学会の開催日が消化器病学会とかぶっていた。むしろ両方覗いてくるというのもあるかもしれない。中途半端になるような気もするが。1月末に「誰も教えてくれなかった風邪の診かた」の岸田先生の講演会があるので、読み返しておくことした(3回目)。

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今日は休みー消化器科の本

2013年12月30日 | Weblog

 「消化器治療薬の使い方」を読んでいる。途中まで読んだところで他の本を読み始めたので、読了できていなかった。細菌性下痢症のところに、原因細菌別食中毒発生状況でサルモネラ菌属が一番多いとあった。次がカンピロバクターで、その次がウェルシュ菌だった。ウェルシュ菌は経験がない。

 そういえば、先月血栓閉塞型大動脈解離で炎症反応がかなり高く、意識障害のある患者さんが救急外来を受診した。原因不明の肝機能障害が目立っていた。確か早朝に受診して、当直の循環器科医が診て、消化器科医に相談していた。大動脈解離だけでは説明がつかなかった。結局、全体像は分からず、循環器センターのある専門病院に搬送することになった。そこには消化器センターもある(ただし専門は消化管)。紹介状は消化器科医が書いた。

 その後、サルモネラ感染から敗血症をきたしたものと診断されたそうだ。血液培養の結果で診断されたのだろうが、感染症に強いという印象のない病院なので、ちょっと驚いた。何とか救命したが、結局人工呼吸装着となってしまった。抜管できる当てはなかった。人工呼吸のまま当院に転院してきたが、紹介状を書いた消化器科医のもとに戻ってきた。全体的に消化器科でみるべきか微妙だが、そうかといっていまさらどこの科かといわれると難しい。何だか、巡り合わせが悪いような気もして、その旨を消化器科医に伝えた。人工呼吸は継続するものの病状は少しずつ下り坂で、家族もあきらめているという。

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9連休が始まった

2013年12月29日 | Weblog

 年末年始の9連休が始まった。昨日は肝硬変・肝性脳症で意識低下、出血性胃潰瘍、高齢者の肺炎と続々入院していた。今日も朝から89歳男性の心房細動・心不全が救急搬入された。循環器科医は昨日の当直が終わって自宅に帰ったばかりだった。5回目の入院になるので、今日から明日までの指示を出して、明日また日直で出てくる循環器科医に診てもらうことにした。

 84歳男性が呼吸困難だろうが、痰が出ないと表現して受診した。酸素飽和度が82~85%だった。もともとCOPDがある。右肺に浸潤影を認めて、肺炎で入院となる。

 開業医(外科医)の先生から電話が来て、妻の母親を入院させたいという。一人暮らしだったらしいが、昨年左尿管癌が見つかって腎臓尿管摘出術を受けた。その後、術後再発があることがわかったが、もう治療は困難でそのまま経過をみていたそうだ。CTで卵巣と子宮、さらには周囲の腸管まで巻き込んでいるように見える。左下腹部の臓器が一塊となっている。当市内に連れてきて、ケアハウスに入所させたが、しだいに食事がとれなくなり、動こうとして転倒したという。どのくらいもつかわからないが、最期まで入院になりそうだ。さっそくDNRの書類にサインしてもらった。

 78歳女性が午前中からの胸痛を訴えて受診した。今年の1月に急性冠症候群で心臓病センターのある専門病院に搬送されている。現在は内科医院に糖尿病などで通院していて、インターベンション後のバイアスピリン・プラビックスも内服している。受診してからは胸痛は治まってきていた。心電図では1月の時と同じでST上昇ははっきりしない。ラピチェックは陽性でトロポニンTは疑陽性だった。CKは上昇してCK-MBは正常域だった。AMIがあるのかないのかわからない。少なくとも心不全は悪化していて、胸水貯留と心拡大が以前より目立っていた。空振りかもしれないが、心臓センターにまた搬送することにした。心不全自体が要入院なので、少し落ち着いたら当院の循環器科に回されるだろう。年末年始、当院の循環器科は交代で1名体制なので、かかりつけの心不全患者さんの増悪以外はたいてい紹介になる。

 22歳男性が昨夜、嘔吐下痢腹痛で受診して今日も点滴に来た。潰瘍性大腸炎重症で、大学病院胃腸外科で大腸切除・回腸直腸吻吻合術を受けている。血便はないので潰瘍性大腸炎の悪化(もう直腸しかないが)ではないと思って診た。4日前に焼き鳥を食べてという食歴もあり、感染性胃腸炎(細菌性)を疑った。点滴2本が終わるころも状態はあまり変わらなかった。当直が消化器科医で、この患者さんを専門施設に紹介していた。大学病院からの報告書をよく読むと、術後も発熱・水様便・腹痛があり、いろいろ工夫して治療していた。UC術後に関連した症状で、焼き鳥からカンピロバクターという短絡的な決めつけは間違っているらしい。

 その他にも急性細菌性前立腺炎と思われる男性、透析患者さんの多発性PVC、睡眠時無呼吸症候群の患者さんの脱力(結局アルコール+脱水らしい)などバラエティーに富んだ外来だった。BPPVの救急搬入や早朝からの感染性胃腸炎は夕方帰宅させることができてホッとした。違う患者さんの処方を間違って別の患者さんに入力したり、誰が誰だかわからなくなるくらいの忙しさだった。

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CV管理で乗り切る

2013年12月28日 | Weblog

 85歳男性は脳梗塞で左半身麻痺と嚥下障害がある。ソフト食(ムース状)で経過をみているが、摂取量は少なく、なかなかそこから進めていけない。末梢からの輸液ではカロリー不足でもたない。末梢血管もだんだん挿入が難しくなって、病棟の看護師さんからライン確保の要求もある。年末年始の9連休みに入る前に、右鎖骨下静脈からCVカテーテルを挿入して高カロリー輸液を開始した。もう少し経口摂取の可能性に期待したいが、無理な気もする。胃切除術後で胃瘻造設はできない。ずっとCV管理となれば、いずれ療養型病床のある病院と転院の交渉をすることになるだろう。

 内科の若い女性医師が担当しているパーキンソン病の83歳女性も肺炎は軽快してきたが、嚥下障害で経口摂取はできなかった。こちらもCV管理で年明けまで経過をみることにしたらしい。この患者さんは胃瘻造設になるかもしれない。

 今回の年末年始の休みは9日間という年末年始としては一番長いものだ。この条件が入ることで、他の病院でも治療方針や処置が例年とは多少違うものになっているのだろう。日直2回と当直1回(大晦日)がある私としては1日おきに休みと仕事を繰り返すことになる。研修医1年目の息子は、年明けまで仕事があり、最後の2-3日だけ休みをもらって帰省する予定らしい。そろそろ医者らしくなったかな。

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今日は御用納め、気管支喘息が目立つ

2013年12月27日 | Weblog

 今日は御用納めだが、内科新患外来は思ったより受診が多かった。病院事務職員(派遣)の29歳女性は気管支喘息で呼吸器科外来から吸入ステロイドなどを処方されていたが、きちんとは吸入していなかった。以前に処方されたホクナリンテープを使ったり、自己流で対応していた。聴診すると喘鳴が聴かれたて、これでは動くと息切するのではないかと思われる。ホクナリンテープで動悸がするという。吸入ステロイド+LABAに変更して、きちんと指定された吸入を継続するようお話しした。テオドール200mg夜だけを400mg朝夕にして、シングレアも追加した。今日で通常の診療が終わるので、今日はデカドロン4mgの点滴をして、明日からプレドニン30mgを3日内服して、吸入ステロイドが効くまでしのぐことにした。

 30歳女性は病院で清掃の仕事をしているので、廊下で見かけてはいた。数年前から喘息の症状が夜間にあったそうだ。今回は鼻水・咽頭イライラ感もあり、熱はないが、喘鳴が2日前からあるという。日中はゼーゼーしないというが、聴診すると喘鳴を聴取した。20歳(もっと前から?)喫煙歴があり、今は1日5~6本吸っていた。胸部X線は異常なく、炎症反応上昇もほとんどないが(CRP0.4)、好酸球増加を認めた。この方も全身ステロイドをちょっと入れて、あとは吸入ステロイドなどの標準的な気管支喘息治療を開始した。まずは禁煙とお話ししたが、どうだろうか。看護師さんの話では精神的に不安定な方(言いにくい内容)らしいという。

 午後になって内科クリニックに通院中の73歳女性が2週間前からの咳で受診した。胸部X線で肺炎はなかった。喘鳴は聴取しなかった。自覚的にも喘鳴はないというが、10年以上前に循環器病センターに通院している時から喘息といわれていた。急性気管支炎ということになるが、症状が続いて心配というので短期入院にした。吸入ステロイドを導入するが、デカドロン少量と、ウイルス感染のようではあるが、年末年始の長い休みに入るという大人の事情で抗菌薬(セフトリアキソン)を入れて3日経過をみることにした。明後日日直で病院に来るので、その時の状態で退院できるかどうか判断しよう。

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外来で死亡確認

2013年12月26日 | Weblog

 内科医院から肺炎の93歳女性の救急搬入依頼がきた。救急隊が到着して、患者さんを見たら、いわゆつ虫の息だった。呼吸は浅く微弱で、血圧は測定できなかった。酸素は何とか保たれていたが、pH6.886と著しいアシドーシスだった。心電図は多少の虚血性変化だけだった。やせて腰曲がりがひどく、単純X線では評価できないので、単純CTを撮った。左肺炎を認めた。

 心肺蘇生には耐えられないだろう。家族に時間の問題、それも分の単位でとお話しした。血圧は昨晩から測定できなかったそうだ。蘇生術をしないことに同意された。入院の手続きをしている余裕もないと判断され、救急室でそのまま1時間経過をみることにした。救急室を個室化して、病院にきた家族に付き添ってもらった。点滴と抗菌薬を投与していたが、約50分後に心肺停止となり、死亡を確認した。遠くから孫が病院に向かっているというので、処置を済ませて、病院の霊安室で会ってもらうことにした。

 ところでご契約の葬儀社はどちらでと、医者がこっそり聞いたりするのは良くないのかもしれないが、病院から帰る時の段取りを決めてもらうのは看護師さんには好評のようだ。救急室の看護師さんが今日二人目ですという。この患者さんの前に進行胃癌・癌性腹膜炎で自宅静養していた73歳女性が心肺停止で救急搬入されていた。急変時DNRの方針となっていたため、救急室で死亡が確認された。本来ならば、往診で死亡確認が好ましいのだろうが、当院は訪問診療・往診はしてないので、自宅で急変時(予想された出来事だが)はこのような形になってしまう。開業医の先生方も高齢の方が多く、いつ呼ばれるかわからない患者さんの往診を頼みにくい。いいタイミングで最期に入院としたいのだが、できるだけ自宅でという希望があると、入院が間に合わないことがある。

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低カリウム血性ミオパチー?

2013年12月25日 | Weblog

 山間部の診療所から76歳男性が紹介されてきた。動けなくなっていて、救急搬入された。紹介状によると、今月初めに下腿の浮腫が出現して、心不全ではないという判断だったようだが、利尿剤を処方された。ラシックス20mgとアルダクトンA25mgだった。その後から、両側下肢の痛みを訴えるようになり、ついには動けなくなったというものだった。低カリウムが疑われるが、診療所では検査は外注ですぐに出ないので、病院で検査してほしいというものだった。血清カリウムは2.7だった。確かに低カリウムではある。CK、AST、LDHが高値で、特にCKが目立ち、筋障害を呈している。ただこの方は血清ビリルビンが4あって、CTでは閉塞性黄疸ではないと思われるが、肝機能障害の要素も混じっているかもしれない。飲酒の問題がある方で、アルコール性肝障害、とくにアルコール肝硬変も疑われた。

 両側大腿部と下腿に把握痛があった。上肢はほとんど痛まない。もともとのADLは、歩行器で室内を移動する程度だというから、そこに筋障害が加われば動けなくなるだろう。白血球数とCRPが上昇していた。多発性筋炎も否定はできないが、そうある疾患ではないし、低カリウムがあるので、可能性は低いだろう。痰がゼロゼロとからんでいた。胸部X線とCTで明らかな肺炎像はなさそうだが、両側肺の背側が汚い印象がある。嚥下障害も加わって、誤嚥した可能性もある。まずは点滴でカリウムを補正して、抗菌薬も入れて経過をみることになった。

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26歳女性高血圧症

2013年12月24日 | Weblog

 気管支喘息で当院呼吸器科(大学病院から応援)に通院している26歳女性が高血圧症精査で内科に紹介されてきた。呼吸器外来で測った血圧が190/110mmHgと高かった。健診でも140~160/90~100mmHgで高血圧を指摘されていたという。両親の家系に高血圧症の家族歴がある。高血圧による自覚症状はないらしい。

 体格のいい方で、腹部エコーでは脂肪肝を認めた。腎臓は異常なしで、副腎は描出できない。褐色細胞腫のような(あればある程度の大きさを呈する)副腎腫瘍はないことになる。血清カリウムが3.1と低下していた。これは原発性アルドステロン症かと思われたが、レニン軽度上昇でアルドステロンは正常域だった。甲状腺ホルモン、カテコラミン、ACTH・コルチゾールも正常だった。

 腎・副腎・腎動脈の画像診断だが、喘息の発作がけっこうあって、発作時の吸入を使っているという。造影CTをステロイドの静注後に行う予定だったが、それではやりにくい。造影CTで腎動脈の三次元構成をと思っていたが、無理はしないことにした。まずは腹部MRIを行って、MRAで腎動脈を評価してみる。MRIだと副腎腫瘍の有無はどの程度わかるのだろうか。

 負荷試験を自前でやればいいのだろうが、教科書を見ながら、そこまでやるのもどんなものか。血清カリウムを再検して、再度低カリウム血症があれば、高血圧症専門の外来(大学病院になるが)に紹介した方がいいのかもしれない。アダラートCR20mg/日で血圧は140/80-90mmHgになっていた。

 腎血管性高血圧症の原因として、若年女性では線維筋性異形成がある。大学の病理学教室で研究(臨床からの派遣)していた頃に、病理解剖に回ってきた27歳女性の症例があった。原因不明の後腹膜~腹腔内出血で死亡したものだが、解剖の結果、腎動脈(左右どちらかも忘れた)に線維筋性異形成があって、そこが破裂したことが判明した。

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経管栄養か中心静脈栄養か

2013年12月23日 | Weblog

 85歳男性が脳梗塞で入院している。高血圧症・心房細動で通院していたが、めまいを訴えて頭部MRI検査をすると、右傍側脳室に梗塞巣を認めたが、それよりも両側の内頚動脈が閉塞していて驚いた。左は外頸動脈からのバイパスが形成されていたが、右はバイパスもなく、脳梗塞がラクナ梗塞程度で済んでいるのが不思議なくらいだった。MRAで右中大脳動脈領域に脳血管が見られない。入院して経過をみていると、予想されたように、次第に中大脳動脈領域の梗塞巣が広がってきた。MCA領域全体ではないので、右側にも周囲から細いバイパスがあるか、動脈綸から回ってきていると推測された(もやもや病ではない)。脳外科医の判断では、どうしようもないということだった。よく今まで自力歩行していものだと感心するくらいだ。4年前の頭部MRI検査では、脳血管全体に動脈硬化はあるが両側内頸動脈はちゃんと写っているので、その後に動脈硬化がゆっくり進行したものと思われる。

 会話は何とかできるが、嚥下障害で食事摂取がうまくできない。左半身麻痺については、あきらめるしかない。嚥下だけ残ってほしいと思っていたが、難しくなった。経過中に末梢からの点滴でも意外に血清蛋白は下がらなかったが、このまま経口摂取がゼリー食少量のみでは、次第に下がってくる。経管栄養に持っていきたいが、この方は数十年前に胃切除術を受けていて、残胃として1/3残っているだけだ。通常は内視鏡的胃瘻造設は困難だ。内視鏡で胃を拡張させてみないと正確にはわからないが、だぶん穿刺はできない。

 連休明けに、経鼻チューブによる経管栄養にするか、中心静脈栄養にもっていくか決めることにしている。家族(息子さん)に電話で方針を伝えたところ、お任せしますと言われた。どっちにするか、まだ迷っている。

 内科学会雑誌2013年12月号が届いた。来年の内科学会での実践的障害教育プログラムの予定が記載してあった。今回も申し込むが、応募が殺到するので、受け付け開始になったら、即手続きをしないといけない。あとは地方会教育講演会の日程を確認して終了だ。内科学会雑誌って、ほとんど読んでない。今はテーマ別の特集になっているが、ずっとずっと以前は研究論文だけの記載だったので、封も切らずに捨てていた。今はとりあえず封は開けて、教育講演会などの日程を確認している。ちゃんと読んでいる会員もいるんだろうが、正直言って羊土社や医学書院の雑誌や本を読んだ方が役に立つ。オールカラーで20ページくらいの小冊子にして、すぐ役立つ記事を載せてほしいけど、学会の権威にかけてできないとは思う。ホームページで学会誌を見るようにしている学会もあって、そのほうが紙のムダがないし場所もとらない。

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多発関節炎ーたぶん偽痛風

2013年12月22日 | Weblog

 78歳男性が体中が痛くて動けなくなって救急搬入された。今日(日曜)は日直が小児科医で当直が私だった。若い循環器科医が午前中病棟を見に来ていて、外来の内科分を診てくれていた。昼に電話がきたが、診てみないとわからない。午後2時に病院に着いて、患者さんを診察した。11月末に右下肢蜂窩織炎になったという記載があった。今見ると治っていた。腎臓内科の外来に通院していて、高血圧症・糖尿病がある。血清クレアチニンは0.9mg/dlだった。最初は右膝関節痛があったらしい。難聴で話が遠く(補聴器をつけていても)、症状の経緯を聞くのが大変だった。その後の順番は良くわからないが、両側の膝・手・手指関節の一部・肘(軽度)・肩が痛いという。実際に熱感・腫脹fがある。後頸部も痛いという。首が右に少し回るが左には痛くて回らない。フェブリクを内服しているが、高尿酸血症だけで痛風発作はなかったようだ。血清尿酸値は正常域だった(正常値でも否定はできないが)。

 両側膝関内に石灰化がある。手関節と恥骨結合の石灰化ははっきりしなかった。環軸関節の歯突起周囲にも石灰化がある。感染症後に2-3週で起きているところから、偽痛風と思われた。胸部X線で肺炎はなく、尿混濁もなかった。肝機能は正常域で腹部症状もない。意識は清明で、関節痛がなければ麻痺はないだろう。感染症も否定できないので、血液培養2セットをとっておいた。抗炎症として、ステロイドを使うか、NSAIDを使うか迷った。外来でボルタレン坐薬25mgを1回使用したところ、ある程度症状が軽快して上肢を動かすようになっていた。腎機能を見ながら3日間NSAIDを使ってみることにした。HbA1cが8.8%と元々血糖コントロールは良くない。外来の糖尿病薬は継続して、入院中はインスリンで補正することにした。インスリンを使用するのであれば、ステロイドを使用して短期間で漸減中止すればよいのかもしれない。明日は休日なので、明後日腎臓内科担当の副院長に相談して決めることにした。

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