なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

扁桃周囲膿瘍、喉頭蓋炎

2018年11月30日 | Weblog

 先週から耳鼻咽喉科に入院していた口唇・口腔内・喉頭蓋のアフタと高熱の31歳男性は、入院後1週間経過した月曜日になっても高熱が続いていた。3週間高熱が続いたことになる。単純ヘルペス初感染を疑っていたが、IgM抗体陰性・IgG抗体陽性の既感染という結果だった。

 白血球分画に異型リンパ球が2%あったが、芽球は出ていない。造影CTで表在リンパ節腫脹はなく(脾腫はある)、深部リンパ節腫脹もなかった。経過に沿ってLDHが上昇してきているのが気になった。血液疾患疑いで骨髄検査をすべきと考え、血液内科のある病院で診てもらうのが好ましいと判断した。患者さんは疲弊した様子で、精神的にもまいっている。高次病院へ紹介することにした。

 医療センターから地域医療に来ている内科専攻医にお願いして、同センターの総合診療科に転院を依頼したところ、引き受けてもらえることになった。患者さんは翌火曜日に転院した。

 同じ火曜日に53歳女性が発熱と咽頭痛で耳鼻咽喉科外来を受診した。物を飲み込むのもつらい状態で、食事をとれない。診察の結果、右扁桃周囲膿瘍があり、さらには喉頭蓋炎(主に右側)もあった。白血球数13200・CRP11.7と炎症反応上昇を認めた。呼吸困難までではなく、横臥してCTも撮影できたが、気道狭窄はある。

 耳鼻咽喉科に入院して、抗菌薬投与(セフトリアキソン2g/日)とデカドロン吸入が開始された。入院後は解熱して、症状が軽快している。昨日は流動食だったが、今日からは全粥が開始された。

 これまでだったら耳鼻咽喉科のある病院(ちょっと遠方になる)に転送していたが、4月から耳鼻咽喉科医が来たので院内で対応できるのはありがたい。ぜひ長く勤務してほしい。

 

 医療センターから地域医療研修で4か月間来ていた内科専攻医は、昨日で当院での研修が終了して戻って行った。合わせて2か所以上の地域の病院で12か月研修することになっているそうだ。引っ越しもあるので数日休めのか訊いてみたが、さっそく今度の日曜日は医療センターの当直に当てられていた。まあ、若いうちは頑張って。

 もうひとりの自治医大出身の内科専攻医は1年間の予定なので、来年3月まではいてくれる。来週研修プログラム責任者の先生が医療センターから当院を訪問する予定になっている。はたして来年度はどうなるか。(来年5月の10連休を内科常勤医2名でカバーするのは大変だ)

 

 

 

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細菌性副鼻腔炎

2018年11月29日 | Weblog

 水曜日に内科新患に34歳男性が1週間前から続く微熱と咽頭痛で受診した。内科の若い先生(地域医療研修の内科専攻医)が診たが、口腔内と見える範囲での咽頭の所見は正常だった。咳嗽が軽度にあるが、肺炎らしくはなく、上気道炎として処方するつもりだったという。

 患者さんが咽頭痛が続いて気になるので、CTを撮ってほしいと希望された。なんでも祖父が食道癌だったので心配ということだった。飲食物の詰まる感じはなく、食道癌の症状ではない。希望が強いので、咽喉頭をみる目的で頸部~咽喉頭のCTを撮影した。

 あまり鼻症状の訴えは難かったが、左鼻腔内と上顎洞の粘膜肥厚・液体貯留(膿汁)を認めた。血液検査では白血球数14400、CRP3.5と細菌感染を示唆する結果だった。

 どうしましょうかと相談された。嚥下困難・嗄声もなく、killer sore throatを疑う所見はなかったが、開口しても見えない部位もあるので、耳鼻咽喉科に紹介とした。上~下咽頭の発赤は軽度で細菌感染を示唆する所見はなかった。鼻粘膜の腫脹・膿汁貯留を認めて、後鼻漏もあるという。細菌性副鼻腔炎として耳鼻咽喉科で抗菌薬が処方されて、1週間後の外来フォローとなった。

 強く訴えていた咽頭痛は後鼻漏による咽頭への炎症波及ということなのか。最初から耳鼻咽喉科を受診すると、おそらくCTはとらないので、ちょっと珍しい副鼻腔炎のCT像となった。もっとも通常の鼻かぜでもCTで見ると、このような像を呈するとされている。膿性鼻汁も細菌性に限った症状ではないが、この血液検査は細菌性を示している。

 

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好酸球性食道炎(講演)

2018年11月28日 | Weblog

 先週の日曜日は、消化器病学会東北支部教育講演会に行ってきた。講演のプログラムを見ると、残念ながら現場の臨床医にはほとんど役に立たないので、純粋に?単位をとるためだけの出席だった。

 唯一役に立ちそうな「好酸球性食道炎」の講演で始まったが、講師は急に言葉が出なくなり、そのまま講演は中止になった。「すみません」「大丈夫です」とは言っていたので、構語障害ではないようだ。心因性とも思えず心配した(救急車で運ばれたが、入院にはならず、帰ってきたそうだ)。消化器内科と消化器外科は会場中にいたが、これは脳神経内科の問題か。

 その後の講演は問題なく行われて、参加証明書をもらって帰った。1時間ずつ2時間ほどマックとドトールをハシゴをして、徳田安春先生の本を自習した。

 講演会のテキストは大抵役に立たないが、「好酸球性食道炎」はよくまとまっていて役に立つ(これだけが収穫という皮肉)。

 

 「好酸球性食道炎 Eosinophilic esophagitis(EoE)」

 好酸球性食道炎は、食物抗原に対する遅延型アレルギー反応によって食道に限局した好酸球主体の慢性炎症をきたす好酸球性消化管疾患。食道を含む全消化管に好酸球浸潤をきたしうる好酸球性胃腸炎とは別個の疾患単位。

 症状は、食物つかえ感嵌頓(impaction)胸やけ、呑酸などGERD症状を呈し、GERDとの鑑別が必要になる。

 診断は、自覚症状と道粘膜生検で上皮内に15個/HPF以上の好酸球浸潤(数か所の生検が望ましい)。

 内視鏡所見は、1)白色進出物(Exudates)、2)輪状溝(Rings)、3)粘膜浮腫(血管透見性低下・消失)(Edema)、4)縦走溝(Furrows)、5)食道狭窄・狭細化(Stricture)。

 治療は、PPIが第一選択で、PPIが無効な場合にステロイド治療(嚥下療法)。

 PPIは約60%で症候的寛解、約50%で組織学的寛解。PPIが効く機序は、1)酸逆流による粘膜障害を治癒させて内腔側からのアレルゲンの浸透を抑制する、2)PPIがもつ抗炎症作用。PPI不応例にボノプラザンが有用との報告もある。

 ステロイド投与は食道局所投与(嚥下療法)を行う。気管支喘息用吸入型ステロイド製剤のプロピオン酸フルチカゾンかブデソニドを用いる。数%~20%に食道カンジダ症が発生するが、多くは軽度で問題にならない。50~80%で組織学的寛解に至るが、自覚症状の改善は組織学的な反応ほど顕著ではない。

 健診の内視鏡検査を契機に無症状で見つかるペースが多いが、無症候例の予後は明らかになっていない。

 

 

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急性膵炎

2018年11月27日 | Weblog

 昨夜は地域医療研修(4か月間)の内科専攻医の送別会をしていた。医局の会で時々使っているフランス料理店で、10名の会なので和気あいあいといった感じで楽しかった。もともとアルコールは飲めないので、ノンアルコールのスパークリングワインというものを飲んでいた。

 会が終わって帰宅途中に、当直の整形外科医から連絡が来た。急性膵炎の45歳男性を入院させたいという。バイタルは安定していて、腹痛はアセリオ1000mg点滴静注で軽快していた。病棟に電話して持続点滴(FOYのジェネリック混合)の指示を出した。

 今日診察すると、腹痛は昨日よりは軽減していたが、腸雑音が弱く麻痺性イレウス様になっている。改めて問診した。普段は飲酒していないそうで、機会飲酒だった。前日の日曜日に飲み会があって、ビールジョッキと焼酎炭酸割りを日本酒換算4~5合くらい飲んでいた。月曜日の午前10時ごろから腹痛が始まり、我慢していたが症状がひどくなって受診した。

 腹部造影CTで膵臓全体が軽度に腫脹して、膵体尾部の周囲に浸出液貯留を認める。膵実質の造影不良域はな。脂肪肝がかなり目立っている。血液検査で血清アミラーゼ1035(50~200)と上昇していた。γ-GTP 254など肝機能障害もあり、AST>ALTなので、アルコール性というよりはもともとの脂肪肝を反映しているのか。

 

 HbA1c10.1%と糖尿病もある(昨日血糖検査が抜けていたので今日追加した)。血清脂質はTC 643・LDL-C 29・HDL-c 30・中性脂肪 2864という値だった。父親が糖尿病と脂質異常症で通院しているという。健診で血糖と脂質の異常を指摘されていたそうだが、受診していなかった。外注のリポ蛋白を提出しないと正確にはわからない。

 膵炎は数日絶食で経過をみるしかないが、代謝異常が興味深い。

 

 

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眼球内転障害

2018年11月26日 | Weblog

 内科新患を診ていた先生(大学病院から出張=バイト)から連絡がきた。糖尿病外来に通院している67歳が右眼球の外斜視で受診して、頭部MRIで脳梗塞を認めるという。さっそく外来に診に行った。

 一昨日から急に発症したそうだ。右眼球は外斜視になっていて、内転障害がある。右眼瞼下垂もあるようだ。複視はないという。白内障で通院している眼科にも紹介していた。

 頭部MRIでは橋正中の第4脳室腹側に点状高信号を認めた。ADCでも確認できて、アーチファクトではなく実際に病変があるのは間違いない。

 神経内科医に相談して、入院で診てもらうことになった。内側縦束症候群(MLF症候群)が有名だが、梗塞の位置がこれでいいのかという問題があるようだ。糖尿病だけでも動眼神経麻痺はありうるので、脳梗塞急性期の治療+ビタミンB12投与で経過をみるようだ。

 

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COPDの気胸

2018年11月25日 | Weblog

 水曜日の早朝に69歳男性の気胸の患者さんが救急搬入された。火曜日の当直だった外科医(大学病院外科の大学院生)が胸腔ドレーンを挿入して入院にした。

 名前に見憶えがあり、入院歴を確認すると、アルコール性慢性膵炎の増悪で5回入院していた。いずれも入院すると絶食・点滴で軽快して比較的短期間で退院している。入院して禁酒になることが効くのだろう。

 胸部X線・CTで右気胸があり、両側肺に明らかな気腫性変化がある。これは胸腔ドレーンによる脱気だけで治癒するのだろうか。酒とタバコの患者さんだなあ、と画像を見ていた。

 体側肺にも軽度に影響が出ているが、緊張性気胸ではなかった。

 

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十二指腸潰瘍穿孔

2018年11月24日 | Weblog

 水曜日の当直は外科医だった。かなり「当たる」先生だが、昨日も外科で3名の入院があった。早朝の一過性脱力の高齢男性だけ日中の救急当番だった若い内科の先生(地域医療研修の専攻医)に回していた。

 外科入院のうちの一人は、63歳女性の十二指腸潰瘍穿孔による急性腹膜炎だった。これまで症状はなかったらしい。昨日の午前中から嘔気があり、昨夜になってから腹痛が始まっていた。

 腹腔内に遊離ガス像があり、十二指腸休部の壁の一部がなくなっている。診断としては容易だった。今日緊急手術になったが、さすがに主治医は別の外科医になっている。

 最近は胃十二指腸潰瘍自体減少していて、潰瘍穿孔による急性腹膜炎もめったに見なくなった。それにしても、この患者さんはこれまで症状がなかったことになっているが、若干の違和感・嘔気くらいはあったのだろうか。

 

 他には、70歳男性の腹部手術歴のないイレウス、53歳女性の右橈骨骨折(整形外科だが)が外科に入院していた。

 

 

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間質性肺炎+心房細動・心不全+糖尿病

2018年11月23日 | Weblog

 火曜日に地域の基幹病院呼吸器内科から、特発性間質性肺炎の85歳男性が転院してきた。(在宅)酸素2L/分で病状は安定しているが、介護保険申請をしたばかりで、認定とサービスの調整をするまでリハビリをして約1か月くらい入院の予定だった。退院前の胸部CTは両側に蜂巣肺を認める。

 この方は心房細動・心不全・高血圧症でクリニックに、糖尿病で当院の糖尿病外来に、間質性肺炎で基幹病院呼吸器内科に通院している。前立腺肥大症で泌尿器科クリニックにも通院していて、忙しいのだった。

 8月に心不全の悪化として当院循環器科に紹介されて入院していた。ハンプ・ラシックスで治療して軽快退院となっていたが、もともと糖尿病外来からラシックス10mgが以前から糖尿病薬と合わせて処方されていたので、退院時に追加処方はなかった。

 11月初めに今度は間質性肺炎の悪化として、基幹病院呼吸器内科に入院していた。入院中は利尿薬・糖尿病薬は休止しいていたようだ。紹介状には記載されてなくて、まとめて一袋になって退院時に持たされていた。

 転院してきた時に、酸素2L/分で酸素飽和度96%だったので、そのまま治療継続と思ったが、両下肢(下腿~足)に浮腫を認めた。胸部X線・CTで確認すると、両側に胸水貯留があった。BNPが、多分普段は90くらいで、循環器科入院時が200だが、今回は500だった。あわてて午後からラシックス40mg内服を開始した。翌日まで尿量は充分にあり、なんとか注射製剤を使用しないで内服だけで治療できそうだ。

 血糖も普段HbA1cが7%なのが、8.4%と上昇していた。これも糖尿病薬を再開する。糖尿病外来の処方3剤のうちメトホルミンは85歳なので中止して、DPP4阻害薬+SU薬少量を再開した。今日の血糖をみると、この2剤でいけそうだ。(可能ならアマリール1mgを0.5mgに減量して、さらに可能なら中止してDPP4阻害薬だけにしたい)

 退院する時に通院先をどうするかだが、できればまとめたい。間質性肺炎は基幹病院呼吸器内科にお任せする(在宅酸素の指示とフォロー)。心房細動・心不全・高血圧はクリニック(元心臓外科医)に利尿薬の処方も含めてお願いしたい。糖尿病も内服2剤であれば、クリニックにお願いできそうだ。

 蜂巣肺があるので、肺気腫で場合でもそうだが、肺うっ血・水腫が肺陰影の関係でまだらになる。

 

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膵癌の浸潤

2018年11月22日 | Weblog

 遠方の基幹病院から、緩和ケア継続目的で膵癌の73歳男性が転院してきて、現在入院中だ。もともと(健康な時から)朝食はほとんど食べないそうで、昼食と夕食はある程度食べていた。疼痛はNSAIDでコントロールできていたので、このまま穏やかに経過してほしいと思っていた。

 一昨日から嘔気・嘔吐が断続的に始まった。上腹部が膨満している。数回嘔吐して、今朝発熱もあったので、当院に来てから初めて胸腹部CTを行った。

 左肺に淡い浸潤影が散在して、誤嚥性肺炎と判断された。腹部は胃から十二指腸にかけて拡張して消化液が貯留していた。空腸起始部に膵癌が浸潤してきていて、その先の腸管の拡張はないことから、その部位で空腸が狭窄していると判断された。癌性腹膜炎の悪化ではなく、膵癌の浸潤そのものだった。制吐剤を数回使用していたが、物理的に狭窄しているので、NGチューブで消化液を吸引するしかない。

 肺炎の治療を開始することをお話して、NGチューブ挿入についてもお話したが、あまり乗り気ではなかった。今日になってからは嘔吐していないと言う。挿入しないでちょっと経過をみて、また症状をみて挿入の話をすることにした。

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不明熱

2018年11月21日 | Weblog

 耳鼻咽喉科医に高熱が続く31歳男性のことで相談された。口唇~口腔内~喉頭蓋にアフタ形成があるそうだ。

 高熱が続いて今日で13日日目になる。内科クリニックを2回受診して、2回目にはクラビット内服が処方されたが、効果はなかった。その後に他の病院を受診して、カロナールのみ処方された。発熱が続く時は大きな病院で診てもらうよういわれたそうだ。合わせて3回インフルエンザ迅速試験が行われていずれも陰性だった。当地域ではインフルエンザは出ていない。

 月曜日に当院を受診した。発熱・咽頭痛を訴えて、口唇・口腔に口内炎があるということで、耳鼻咽喉科外来受診となった。その日は外部の先生が担当で、左上口唇・右下口唇・左軟口蓋・喉頭蓋(さすが耳鼻咽喉科)にアフタを認めた。食欲がなく、その時点で10日間高熱(38~40℃)が続いているので入院となった。

 これまでは耳鼻咽喉科外来から内科に入院依頼が来ていたが(急性扁桃炎・BPPVなど)、4月から耳鼻咽喉科の若い先生が赴任されたので、耳鼻咽喉科で入院となった。白血球数は正常域、CRP0.9mg/dlと極く軽度の上昇で、何らかのウイルス感染症(特に単純ヘルペス)と考えたそうだ。肝機能障害、白血球分画に異常はない。

 ウイルス抗体価の結果が出て、単純ヘルペスウイルス・水痘帯状疱疹ウイルス・EBV・CMVの抗体価はいずれもIgG陽性・IgM陰性で既感染だった。HIVの結果はまだ出ていなかった。入院3日目の今日も高熱があり、内科に相談された。

 症状は咽頭痛はあるが、鼻汁・咳はない。初期には両膝関節痛(関節炎ではない)があったが、現在はない。アフタ自体はかなり治りかけていた。表在リンパ節腫脹、肝脾腫、発疹はない。敗血症性血栓もない。陰部潰瘍はない。高熱になる時はぶるぶる震えるというが、悪寒戦慄?。明日で2週間目で、ひとつの目安になる期間だ。

 まだ提出していなかったので、血液培養2セットと心エコーはしましょう、と伝えた。高熱が続いて、元気はないが、問診にはしっかり答えてくれた。今週末には解熱するといいが、さてどうなるか。若い人の2週間くらいの不明熱だと、何らかのウイルス感染症としかいえない症例がある。この患者さんも、診断は付かなくてもいいので、治ればそれでいいです、と言っていた。

(後日記) 翌週になっても高熱が続き、医療センターから地域医療研修で来ている内科専攻医に相談して、医療センターの綜合診療科に転院させてもらうことになった。マイコプラズマ抗体(IgM)迅速試験が陽性であったことから、ジスロマック2g内服が処方されて、その後解熱したそうだ。マイコプラズマでいいのか?。

  

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