なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

今年行った学会

2012年12月31日 | Weblog

 今日は休みで自宅にいる。手帳を2013年に切り替えるので、2012年の手帳を見返してみた。単純な生活で大した予定もないので、1ケ月が見開きになった手帳で間に合ってしまう。

 2012年の学会出張は、3月に糖尿病の進歩(岩手)、4月に消化器病学会(東京)、5月に糖尿病学会(横浜)、6月に化学療法学会の抗菌薬セミナー(東京)、10月に化学療法学会(東京)で、学会そのものが3回で学会関連のセミナーが2回ということになる。病院の出張費は年間限られた金額なので、10月の分は自費となった。東京近辺の開催の時しか行かないので、出張費で年3回は行ける。内科学会が京都だったので行かなかった。糖尿病学会は時々行くが、糖尿病の進歩は研修医の時依頼だった。来年は内科学会と化学療法学会(春と秋)とDDWが東京開催なので、行く予定にしている。

 若くないのに行っている若手医師セミナーは5月から9月まで行ったが、10月からは体調不良と母親の葬儀で中断中だ。1月からまた行くことにしている。いつまで行くことになるのだろうか。あとは、てんかんと不整脈のセミナーに行ったのが印象に残っている。

 今日は岩田充永先生に「内科救急実況Live」を読んでいた。レジデントノート1月号は須藤先生の編集なので昨日買ってきた。正月休み中に、といっても明日当直だが、須藤先生のケアネットDVD「ビジュアル診断学」も見直す予定だ。

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高齢者の心不全

2012年12月30日 | Weblog

 昨日の日直の最後に受診した80歳台半ばの男性は心房細動・心不全で循環器科外来に通院していた。2日前に外来を受診して、入院治療を勧められたが、迷った末に帰宅していた。息切れ・めまいは改善せず、年末休みの初日に受診した。胸部CTで見ると、両側胸水が貯留していて、低酸素血症でを呈し入院するしかない。当番の循環器科医に連絡して入院となった。外来処方は追加するものがないほど出ていて、心機能は限界らしい。末梢血は汎血球減少症で骨髄疾患(MDS)が疑われる。

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今日は日直、昨夜の当直は大変

2012年12月29日 | Weblog

 今日は日直で出ている。昨夜の当直は大学の応援医師だったが、大変だった。脳出血後遺症の70歳台男性がけいれんで救急搬入された。セルシン注とホストイン注でけいれんは治まったが、初めてのけいれんなので、そのまま入院した。

 20歳台男性と30歳台男性の急性アルコール中毒が救急搬入された。20歳台は今朝にはすっかり回復して退院になった。30歳台は酔って手指をぶつけて脱臼していたので整形外科の扱いになった。

 80歳台男性は骨髄線維症で外来で経過観察中だったが、倦怠感・食欲不振で受診して、家族の希望もあり入院した。がんセンターの血液内科を受診して診断されたが、年齢と病状から特に治療はないと言われていた。白血球数がしだいに増加してきて、末梢血に芽球が出始めていた。

 嘔吐下痢の小児と成人が断続的に受診して、点滴や投薬をしていた。朝方には腹痛の男性が受診して、胆石発作のようだが、受診時にはかなりの疼痛があったらしい。申し送りで診察した時にはほとんど治まっていた。

 脳外科に入院中の患者が尿カテーテルを引っ張って抜去したため、血尿が続き、バイタルサインが悪化して病棟に呼ばれたというのもあった。

 一晩中寝られなかった当直となり、朝会った時にはへとへとになっていた。今後当直を引き受けてくれないかもしれない。他の地域からの救急搬入依頼も2件あったが、さすがに断ったという。

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やっと解熱した

2012年12月28日 | Weblog

 肺炎の再燃で再入院した60歳男性は高熱が続いていた。抗菌薬はゾシンを使用していたが、前回入院のように解熱しなかった。基幹病院呼吸器科の先生に相談したところ、肺膿瘍になっている可能性があるとのこと。嫌気性菌に効果があるニューキノロン(アベロックスかジェニナック)を追加してみてはという返事だった。昨日からアベロックス内服を追加して、今日は解熱してきた。痰が出ないので培養できず、起炎菌が不明のため、効果のある抗菌薬を継続するしかない。今回は最低でも治療を2週間は継続する予定。アベロックスはさらに継続するかもしれない。

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肺癌があった

2012年12月27日 | Weblog

 82歳男性が早朝に発熱で救急外来を受診した。腹部大動脈瘤の術後で血管外科の外来に通院している。前立腺癌もあって。がんセンターで治療後に当院の泌尿器科通院になっていた。PSAは正常域でそちらの治療はうまくいっている。当直の内科医(大学からの応援)が診て、酸素飽和度が低かったことから深部静脈血栓症からの肺梗塞も疑って造影CTを行っていたが、明らかな肺梗塞はなかった。

 胸部X線とCTで左肺に腫瘤があり、胸膜陥入を伴い辺縁は不整で肺癌と判断された。肝臓と右副腎への転移も疑われた。ただし受診のきっかけになった症状とはおそらく関係がない。たまたま検査で見つかったものだ。今年の4月にも胸部CTが外科で施行されていて、その時にも同部位に腫瘤様の陰影(それだけをみ見れば炎症像?)があった。しかしそれは、今腫瘤があることがわかって見るから指摘できるのであって、4月の段階で腫瘍と判断するのは難しいだろう。

 30年以上前に胃癌で胃全摘術を受けていた。発熱があった時に腹痛が出現していて、血清アミラーゼが軽度に上昇していたことから、胃切除後症状群としての胆道系の感染・膵炎の可能性もあるかと思った。ただし根拠には乏しい。肺炎や尿路感染症もなさそうで、胆道系の感染症をして抗菌薬と投与して経過をみることにした。

 肺癌の治療は年齢と合併症を考慮すると、無治療で経過を見ることになりそうだ。家族の希望があれば、がんセンターの外来に紹介して専門医と相談してもらうことにする。

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脳梗塞、おそらく脳塞栓

2012年12月26日 | Weblog

 昨日の当直は若い外科医だった。午前3時ごろに救急搬入された脳梗塞の85歳女性を入院させていた。心房細動・心不全で内科医院に通院していた。4年前まで当院の循環器科に通院していたが、担当の循環器科医が他の病院に転勤になったのをきっかけに近くの開業医に紹介された。その頃からバイアスピリンが処方されていて、紹介状にはワーファリンの使用を勧めましたが、同意されませんでしたとある。まじめな先生だったので、納豆が禁止になることや出血のリスクなどを丁寧に説明したのだと思う。4年たった今なら当然ワーファリンになるはずで、あるいは新規の抗凝固剤になったかもしれない。

 早朝にトイレに行こうとして倒れているので、動脈硬化で睡眠中に詰まり始めていた可能性も否定はできないが、発症は急であり心房から血栓が飛んで脳塞栓を起こしたものと判断される。MRAで右中大脳動脈が閉塞していた。その領域に梗塞巣が出始めていた。神経内科医と相談して、エダラボンの点滴静注で治療を開始した。心房内に血栓が残存しているかどうか心エコーで確認する必要がある。

 それにしても著名な心拡大があり。肺うっ血もあり、葉間胸膜の胸水も少しある。心機能は相当低下しているはずで、心房細動・心不全自体でも入院治療が必要になる寸前だったと思われる。

 急性期を乗り切っても、左完全麻痺なので介助で車椅子程度になるのが精いっぱいだろう。嚥下障害があまり出ないで、食事摂取さえできれば十分と思う。

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肺炎で再度入院

2012年12月25日 | Weblog

 先々週に両側肺炎で入院して先週末に退院した60歳男性が、昨夜また発熱で救急外来を受診した。昨夜は神経内科医が当直だったが、脳梗塞後遺症の高齢者2名が入院して、感染性胃腸炎の患者もいて忙しかった。とりあえず抗菌薬を入れておくので、明日から診てほしいという電話が来ていた。

 両側肺炎といっても左右の浸潤影は狭い範囲のものだった。肺の基礎疾患はなく、普段元気な人がなぜ両側に浸潤影ができてしまうのか、わからない気がしていた。酸素飽和度は正常域で、酸素吸入は不要だった。培養に出すべき痰は出ず、尿中肺炎球菌抗原は陰性だった。深夜入院させた応援医師がゾシンを開始していたので、そのまま継続したが、順調に解熱して炎症反応も改善していた。非定型肺炎ではない。治療語の胸部X線では、右肺の陰影は減少して、左心陰影背側の浸潤影も右側ほどではないが減少していた。早期の退院を希望していたこともあり、抗菌薬を8日投与して終了とした。

 今日胸部CTを再検してみたが、右肺の陰影は改善していたが、左下肺野の陰影は増加していた。単純に治療期間が足りなかったということなのだろうか。肺癌や抗酸菌感染が隠れているようにも見えないが。まずは抗菌薬投与で経過をみることにした。

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ドクターハウス

2012年12月24日 | Weblog

 今日は休みで、買い物に行った以外は家にいた。ドクターハウスのDVDを見ていた。患者の診断がつく前に急変して除細動をするのはテレビ向きの演出なのかもしれない。出てくる病名でどんな病気かすぐにわからないものもある。鑑別診断を上げていくのがおもしろいが、アメリカには診断学の専門医というのがいるのだろうか。「ER」の方が出てくる疾患はcommon diseaseが多い。

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昨夜は当直、動悸と頭痛

2012年12月23日 | Weblog

 昨夜は当直だった。62歳女性が動悸を訴えて救急車で搬入された。循環器科の内科クリニックからテノーミン25mgの処方を受けていた。めまい感や頭重感も訴え、神経質そうな印象がある。動悸を訴えている時の心電図では、心拍数は90~100/分くらいで、洞性頻脈気味というだけだった。虚血性の変化もない。アタラックスP1Aを筋注して休んでもらうことにした。朝には症状は軽減していたが、何となくすっきりしないようだった。内科クリニックでホルター心電図を2回を行って、特に異常は認めなかったらしい(本人の話)。夫と二人暮らしらしいが、「夫は遠くに行っている」と表現していた。単身赴任なのかどうか、詳しく聞きにくい気がしたので、あえて聞かなかった。市内にいる娘があとで病院に来ていた。アタラックスPno錠剤を頓用として処方した。連休明けにかかりつけの内科クリニック行ってみるという。

 32歳男性が頭痛で救急搬入された。5年前から頭痛があって、最近ひどくなってきたという。8月に近くの病院で頭部CT検査を受けて、異常はなかったそうだ。頭頂部や後頭部がぎゅっと痛いという。拍動性ではない。肩甲骨周囲も含めて肩こりがひどい。コンピュータの画面を見るのが多い仕事をしているという。検査を希望したので頭部CTを行ったが、異常なしだった。以前に風邪薬を飲んだ後に、のどが詰まる感じがして受診した既往がある。明らかな喘鳴などはなかったが、気道の浮腫を誘発する可能性をあるかもしれない。頭痛で市販の鎮痛剤を飲んだ時も違和感があるという。この方もアタラックスPの点滴静注で経過をみたが、、不眠が続いていたらしく、軽く一眠りしてから症状は軽減した。デパス1錠頓用を処方して帰宅とした。

 何の病気にも葛根湯を処方する葛根湯医者ならぬ、アタP医者だった。

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不整脈のセミナー

2012年12月22日 | Weblog

 今日は心電学会主催の教育セミナーに出席した。不整脈の機序と抗不整脈薬をわかりやすく説明してくれていた。特に近畿大学の栗田先生のNaチャネルとKチャネルの話はまさに目からウロコの話だった。著書を出しているのであれば、ぜひ買いたいが、さて出しているのか。

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